忍者ブログ

                                          堕天使のコロッセオ

<< | 2025/02 | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 | >>

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

過去ログ PRIDEその1

谷川Pと秋山の会見について。

この物言い、誰かに似てるな……どっかで聞いたことあるな……。
谷Pの今回の会見要旨を見て、ふとそう感じたのである。ん〜? 誰だ? 最近の話でもないけど、そう昔でもないような……?


秋山に関しては全然思うことはなし。権利として提訴して、無効になったから決着つけたい。実質、鼻血噴いて這いつくばったのは自分だから、リベンジしたい。選手がそう思うのは当たり前のこと。
ただ、その反面、三崎の方は、裁定が覆ろうが勝ったのは俺、最後に立っててマイクしたのは俺、という意識が当然あるだろう。少なくともしばらくの間は、勝ち逃げしたいはずだ。

ただ、その勝ち逃げを許さない取り決めが、FEGと旧DSEの間でなされていたというから、これまた驚きだった。

「どっちが勝っても負けても二試合やろう」

あまり聞かない話だが、やはりこれは「やれんのか!」が一回限りというイベントなため。なんとか流れを次のFEGの大会につなげようという、プロモーターとしての谷Pらしい発想の産物と言っていいだろう。
勝負論としての最初から二試合というのは、確かにおかしく感じるが、さりとて異常とも思わない。PRIDEでもどこでも、王者のノンタイトル戦を想像すればいい。ランク外の選手と興行のために消化試合をやって、ポカ負け。今度はタイトルを賭けて再戦……。五味とアウレリオの対戦が例だが、それの変則的な形と思えば今回もさほど変とも思わない。K-1においても、「リベンジ」と題して人気選手に再戦の機会が与えられることは数多くあった。例えばアンディ・フグだ……。伝説を汚したくはないが、彼の栄光にも作られた面があることは、まったく否定できない。

ただ、結局のところ、それが「契約」という形で残っていないのでは、いくら「モラル違反」と吠えようが、どうしようもない。口約束も選手とするなら結構だが、プロモーター同士で選手の意向を無視してそのような取り決めを交わすなど、愚の骨頂だろう。これは、同じく戦極との契約についても然りで、三崎が勝ち逃げを決め込むことの精神性はさておき、自団体ときっちり契約を結んでいない選手を「モラル」を楯に拘束しようなどともっての他である。

http://gbring.com/sokuho/news/2008_01/0123_yarennoka_02.htm

>もちろん三崎選手と秋山選手の再戦は僕は約束してることだと思うし、実現させるのはそうだと思うんですけども、選手個人が自分の気持ちで動くというのは団体同士が対立しているんだったらこれはしょうがないことだと思うんですが、いくらでもプロモーター同士の話し合いが出来ると思いますし、他の団体に出ちゃいけないってことも思いませんけど、それが格闘技界の中で一番もめる要素になる。

格闘技界は冷え込んでる……だからプロモーター同士も利益の追求を置いて話し合ってやってる……だから選手もプロモーターのいうことを聞け……。
おかしな話である。団体同士が対立していてOKなものが、なぜ仲良くしていたら駄目になるのか? そこには「契約」という概念ありきで、団体が対立してマネーゲームやってたら、契約を反故にしてでも移籍するメリットが出てくる。引き抜き合いがなくなれば、需要がなくなった選手は自団体に留まるしかない。だが、仲良くやってるからと言って契約通りに「貸し出し」されてそれで満足しておけ、というのはあまりに傲慢だろう。選手はプロモーターの道具ではない。まして、三崎はもはや契約さえしていない。
肝心の契約がないことの苦しさは、谷Pとて充分にわかっているだろう。サップ騒動で契約の重要性は痛感しているはずだ。しかし今回の会見で三崎を非難するためには、いかにも苦しい「モラル」を持ち出してみせるしかなかった。是が非でも再戦を実現するには、それしか材料がないからだ。

ここまで考えて思い出した。今はサッカーチームやってるあの人の、あの発言にそっくりだよ。引用してみよう。

http://www.boutreview.com/data/news05/060503heros-sakuraba.html

>彼は家族の一員で、信頼関係があれば契約は必要ないと思っていた。愛する気持ちは憎しみにもエネルギーにもなる。気持ちに溝があったということ。僕個人は裏切られたという気持ち。

権力の通じなくなった権力者が、モラルや信頼という耳障りのいい言葉を持ち出して同情を誘おうとする……まったくよくある話だ。

今回の発言で……大連立発足以降、薄々感じていたことだが……確信に変わったことがある。日本の格闘技界は苦しい状況にあるから団結しよう、大連立で皆で頑張っていこう……初めは、耳に心地よく素晴らしいことに聞こえる。しかし、その頑張っていく方向性はどっちだ? こういうマッチメイクをして、お客さんの熱気を取り戻していこう。こういうストーリーを作っていこう。「最高権力者」がそういう筋書きを考える。だが、それが本当に正しい道なのか? 別の方向性もあるんではないか? そういった疑問や反対意見はどこへ行くのか? 話し合って……なるほど、確かに「やれんのか!」運営委員とは話合って、口約束したことだろう。だが、選手の意見が違ったらどうする? 「秋山VS三崎」再戦は正しい手段なのか?
残念ながら、選手にしろ弱小プロモーションにしろ、反対意見は潰されるか、非難を受けるのが落ちだろう。お題目はもちろん「格闘技界がもめる要素になる」だ。格闘技界を混乱させて、以前の状態に戻すのか? それは格闘技界全体の不利益になる。だから、おまえら個人の権利は行使するな、我慢して言う通りにしろ、それが格闘技界のためだ……。
この卑劣さには、反吐が出る。格闘技界、ファンの気持ち、そういったものを「人質」にして、選手の行動を縛ろうというのである。断れば、ファン無視、独善のレッテルを貼って村八分……格闘技村の村長様の決定である。
大連立と聞こえはいいが、要は唯一最大の大プロモーションによる一極支配、全体主義の始まりだ。そのトップの意向、方針が格闘技界の「総意」となる。このままでは、そういう時代がやってくる。

三崎よ、菊田よ、貴方がたの「勝ち逃げ」「保身」の行為は、確かに格好のいいことではないかもしれない。だが、奴隷として生きるよりは、逃げ出して別の場所でやり直す勇気の方が尊いと思う。ぜひとも逃げ切って見せてくれ。
三崎VS秋山はノーコンテストに。 

えええええええ、これは驚き。
そろそろどうでもいいなりに戦極の記事でも書こうかと思っていたのに、いきなりふっ飛んでしまった。
個人的には、三崎に警告と厳重注意ぐらい出て終わり、かと思っていたのだが。

 
kamiproのインタビューで、郷野からこんな発言がある。

http://sportsnavi.yahoo.co.jp/fight/other/column/200801/at00016046.html

>オレなりに客観的に見ても、ルール的には微妙なところだとは思うし、微妙って色で言ったらグレーでしょ。まあ、グレーゾーンなわけで、結局は“疑わしきは罰せず”なんですよ。だからやっぱりあれは反則とは言いきれないと思いますよね。

対して、島田ルールディレクターからの事情説明はこう。

http://gbring.com/sokuho/news/2008_01/0122_yarennoka.htm

>ルール会議において選手及びセコンドには「本イベントは、旧PRIDEルールとは全く違う禁止行為のあるルールですので必ず気を付けてください、そして疑わしきは罰します」と通達していました。そうした意味においては選手サイドのルールの把握の乏しさも認識されます。

「推定有罪」とでもいうか、「選手サイド」の郷野まで「ルールの把握が乏しい」とばっさり切って捨てられたに等しい内容。しかし、こういう通達が事前にあったのならば、アリバイという意味で正当性は大いに増す。こういう感じのルールだから〜となあなあで済ませてはいない、選手サイドも同意しているのならば、それは遵守されなければならない。
旧PRIDEが、「やれんのか」に変わってルールも変わった。その徹底がなされていなかったが、問題は運営側ではなく、選手側、つまり三崎にある……と全面的に責任を負わせる判断。

黒を白にしたわけじゃなく、元から灰色なんだから、たまアリの空気読んで灰色決着にするかと思っていた。「反則と言えば反則なんだけどそうとも言い切れないし、今回は厳重注意のみとさせていただきます」。実際にそうしたところで、それを完全に覆せる根拠は不足だったはず。それでもそこを敢えて覆したというのは、勘ぐるならば「それ以上の空気を読んだ」ということになるんだろうなあ(笑)。幾多の選手を殺戮ショーの生け贄にしてきたPRIDEレフェリー陣と島田だからこそ、一見殺伐としたルール、結果を好むように見えるが、実際はあれも運営側、リングサイドで怒鳴ってる専務やらの空気を読んでの行為に過ぎないわけだよね。今回も、対照的に見えて実は同じことをしてるに過ぎない。だから空気読むなんてくだらないんだよ。皆さんもやめましょうね。次は自分が空気感の犠牲になる番ですよ。

極めつけがこの文章か。

>また本イベントは継続的なイベントではないため、これを受けて再試合を組むことを約束するものではありません。

これは要は「うちはもうやらないから、責任持ちません」と丸投げしてるだけ。あとはよろしく……というわけだ。よろしくされたところが再試合を組む……当然そうなるだろう。それが「大連立」だ。ことは谷Pだけの問題ではない。横暴な権力者が全て悪いのか? それに尻尾を振る人間に罪はないのか? ということですな。
これから「一党支配」の怖さが浮き彫りになるか、それとも戦極が三崎を囲い込んで待ったをかけるか? ちょっと注目したい。

ところで、再戦の是非は年明けからこっち、ずっと議論されてるが、これに関しては再戦に関するルールなんてないんだから、「解釈」が成立する余地がどこにもない。規定がない以上、「再戦」はいくらやってもいい、同じカードは何回組んでもいい、ということになる。嫌ならば、選手側が断ればいいだけの話だ。
さて、早期の再戦を嫌がる三崎は、どこまで我を通せるかな? 膨れ上がった自分の商品価値を利用しようとするプロモーターに対し、

>今回の試合を見て再戦だって言われたところで、ボクの人生の中でその必要があるのかなって

自分の人生をどこまで貫けるか。もはや外堀は埋められた。大した相手とも試合せずに、口ばかりで少しずつ商品価値を落としている自分のチームの総帥のように、厚顔無恥を貫けるか? 無理だろうなあ。
ではどうすればいいか?
大連立85キロ級において、現時点でのナンバー1は三崎である。これから、カーン、マヌーフらの突き上げがあり、当然その突き上げてくる者の中には秋山も含まれる。ナンバー1として君臨するならば、いずれは迎え撃たなければならない。しばらくは良かろうが、「その時期じゃない」とかいう人間は、たいがい保身のために言っている。プロモーターやファンの勝手な思い入れでカードを強要されることを考えたら、それはそれでありだろうが、三崎はそういうキャラクターに染まれるか?
それが無理ならば、当然チャレンジし続ければいい。秋山、つまり「格下」とやりたくないならば、必然的に自分が格上に挑み続けるしかない。それはもちろん、あのイベントのあの階級ということになる。一度は破った男が、今タイトルに挑戦しようとしているあの金網に……。海外に「逃げた」なんて言われることは絶対にないしね。勝てばマネーにもなる。そしてアウェーのオクタゴンでいくらでも叫べばいい。「日本人は強いんです!」。人種差別だなどと言われることは、これまた絶対にないだろう。

政治政治政治、近頃の格闘技界はそればかりだ。しかし格闘家まで物事を難しく考え過ぎてはつまらない。政治性なんて必要ない、原点に立ち返って強さを追求しよう。チャレンジしないならば、黙って下を迎え撃てばいい。さてさて、三崎はどうするか?
posted at 2008/01/22 20:40 | ルシフ |
permalink/全文表示 |コメントをつける/見る (2) | トラックバックを送る/見る (1) |

2007/12/06

2007/12/31 『やれんのか!!』 2カード追加。川尻&石田復帰戦 

さてさて、参戦が発表されていた二人のカードが決定。これでマッハさんと茨城軍団がそろい踏みだ。
気になる対戦相手は……。

川尻達也(T-BLOOD/元修斗世界ウェルター級王者)
VS
ルイス・アゼレード(ブラジル/シュートボクセ・アカデミー/PRIDEライト級GP2005ベスト4)

石田光洋(T-BLOOD/元修斗環太平洋ウェルター級王者)
VS
ギルバート・メレンデス(アメリカ/ジェイク・シールズ・ファイティングチーム/ストライクフォース・ライト級王者)

ちょい地味……?

 
幻企画PRIDEライト級グランプリで実現していてもおかしくなかったカード。去年の武士道で散々出し惜しみされた実力者対決だけに、それなりに楽しみだ。普通に好試合になりそう。
メレンデスは昨年は川尻を破り、さあ次は五味か青木かというところだったのに、今年の相手は格下の石田。彼はすでに余所でも試合してるし、契約はどうなってるのか。来年のストーリーにつながる保証がないというのは、やはり盛り上がりに水を差してくれるな。それよりもやはり、日本以外行き場のない選手同士をぶつけて、来年以降の国内でのストーリーにつなげた方が面白かった。川尻などもHEROSの選手と戦いたいと発言しているし、いずれは日本人対決、ジダやシャオリンとの激突もあるだろう。確実にそこらあたりと絡んでも面白くなるだろうメレンデスだけに、こちらにも継続参戦してほしいものだが……。

さて、これで相手がいなくなってしまったハンセンは、大阪に出陣してもいいんじゃないかな(笑)。相手は宮田とか所とかどうだろう。

この階級のカードは選手も多いしすんなり決まったが、他の階級がどうなるか? 今後も注目。

 posted at 2007/12/06 20:14 | ルシフ |
permalink/全文表示 |コメントをつける/見る (2) | トラックバックを送る/見る (0) |

2007/11/29

2007/12/31 『やれんのか!!』 2カード決定。カルバン参戦。 

http://www.yarennoka.com/

青木真也(パラエストラ東京/修斗世界ミドル級王者)
VS
J.Z.カルバン(アメリカ/アメリカン・トップチーム/HERO’Sミドル級王者)

桜井“マッハ”速人(マッハ道場/元修斗世界ミドル級王者)
VS
長谷川秀彦(SKアブソリュート/DEEPウェルター級王者)


FEGの協力の下、HEROS王者J.Z.カルバン参戦! 青木と激突!

 
いや〜これは楽しみなカードだ。そして、ますますダイナマイト行く意味がなくなってきた(笑)。ああ……カルバンも生で見たかったな……。
カルバンが現在のHEROSミドル級で頭一つ抜けてるのは確かで、そうなるとPRIDEライトでまだ幻想が残ってる選手とやるしかない。来年以降のPRIDE系選手参戦も踏まえての提携、というところか。しかし大晦日に自分とこのイベントで戦う大事なチャンピオンをよそに出してしまったんだから、年末用に同じくチャンピオンクラスの選手も出してもらいたいところ。吉田は秋山戦を嫌がってるらしいので、三崎あたりいいんじゃないか。トーナメントのチャンピオン同士の対決、ということで、カーン絡みの力関係もあるし、ちょうど良かろう。
もっとも、総合の実力者を全部「やれんのか」に出しちゃって、ダイナマイトは立ち技祭り……になっても全然構わんなあ、個人的には。宮田VS川尻、石田VSメレンデス、ハンセンVS所とか、適当に組み合わせただけでも面白そうだし。
しかしソリッドなカードが全部さいたまに流れ、大阪はテレビ向けカードがズラリと並びそうないやな予感がしてきた(笑)。

この「大連立」という、あくまで協力という形がいつまで続くのか? アメリカで出した「アライアンス」も音沙汰ないし、夢のある話は結構だが、興行一つとっても誰もが得をする仕組みなどない。お互いちょっとずつ損をするかもしれないが、ファンのために全体を盛り上げていこうという姿勢は、断固支持したいが。
本来はPRIDEのピークが過ぎた時点、地上波撤退と無差別級GP終了後ぐらいからこういう動きがあれば、多くの選手がUFCに流れ出ることもなかったのだろうが、今さら言ってもしようがない。辛うじてだが間に合った、それでいいではないか。来年、面白いカードが見られるなら、それでめでたしめでたしだよ。

 posted at 2007/11/29 22:52 | ルシフ |
permalink/全文表示 |コメントをつける/見る (8) | トラックバックを送る/見る (0) |

2007/11/21

「やれんのか」大晦日開催 

たまアリでハッスルの後で開催。8時からスタートでカウントダウンイベントに。

「やれんのか! 大晦日! 2007 supporetrd by M-1 GLOBAL」
12月31日(月)さいたまスーパーアリーナ
開場19:00 開始20:00(予定)

<出場予定メンバー>

エメリヤーエンコ・ヒョードル(ロシア/レッドデビル/PRIDEヘビー級王者)
ヨアキム・ハンセン(ノルウェー/チームフロントライン/元修斗世界ウェルター級王者)
ヒカルド・アローナ(ブラジル/ブラジリアン・トップチーム/PRIDEミドル級GP2005準優勝)
ギルバート・メレンデス(アメリカ/ジェイク・シールズ・ファイティングチーム/ストライクフォース・ライト級王者)
ルイス・アゼレード(ブラジル/シュートボクセ・アカデミー/PRIDEライト級GP2005ベスト4)
三崎和雄(日本/GRABAKA/PRIDEウェルター級GP2006優勝)
青木真也(日本/パラエストラ東京/修斗世界ミドル級王者)
桜井“マッハ”速人(日本/マッハ道場/元修斗世界ミドル級王者)
川尻達也(日本/T-BLOOD/元修斗世界ウェルター級王者)
石田光洋(日本/T-BLOOD/元修斗環太平洋ウェルター級王者)
長谷川秀彦(日本/SKアブソリュート/DEEPウェルター級王者)

 
M-1の主催で、現場の仕事は旧PRIDEのスタッフがやるということか。今後もこういう形で興行が出来るなら、元DSEのスタッフも適当に事務所でも作って集めて、フリーの立場でM-1と提携してやったらどうか。スタッフこそがPRIDEだというなら、それもありだろう。

7〜8試合予定ということだが、相手のいない選手が多いな……。この顔ぶれなら、川尻VSハンセン、青木VSメレンデスは決まりか?……って去年の男祭りと逆にしただけじゃん!
このメンツでは、去年の大晦日がまたスケールダウンしただけ、という感じなので、アレキやゼンツォフなども投入してPRIDEらしいリスキーな匂いのするカードを組んでほしいが……。
開催だけでも十分ウルトラCだったが、やる以上は単にファンイベントでなく、大晦日らしいカードを組んでほしいものだ。となるとやはり、噂にのぼったFEGとの提携か、未だ名前の上がらぬ五味と吉田の引っ張り出しかが必要だろう。
しかしこのメンバー見て思うのは……みんなみんなUFC行っちゃったんだね……。

カウントダウンイベントということで、これはせっかくだしPPV買って家で騒ごう。現地行った人は普通に帰れないだろうが、別にいいのかな?
しかし発表はされたものの、まだまだ内容に関しては二転三転する予感もあり。続報を待ちたい。

 posted at 2007/11/21 22:49 | ルシフ |
permalink/全文表示 |コメントをつける/見る (2) | トラックバックを送る/見る (1) |

2007/04/14

PRIDEライト級GP 開催延期 

さて、新体制になって早々のネガティブニュースと捉えるべきか、旧体制のドタバタの残滓と取るべきか。
微妙なところだな……。

http://www.prideofficial.com/free/news/details.php?id=1176533847


個人的に、この「ライト級GP」という企画への取り組みに、新体制の今後のPRIDEへの取り組み方、方針の全てが現れてくると思っていた。これを単なる「延期」と字面通りに受け止めるのは危険だろう。

「ライト級GP」とは、あくまで旧体制の打ち出した企画だからだ。

 
そもそも、今年ライト級GPをやる意義は何なのか。武士道解体以前のコンセプトでは、ウェルターとライト級を隔年で交互にやることになっていて、解体後はヘビーとミドル、無差別も交えて5年に一度行うことになっていた。そして、どちらのパターンでも今年はライト級の順番だった。
ただ、これはあくまで旧体制の打ち出したコンセプト。特に、武士道解体後の路線は、正直行って5年後など見据えておらず、いずれ来る売却という先行き不透明な事態を覆い隠すためにだけ打ち出された、実現などはなから度外視されたものではなかったか。そうすると、体制の変わった今年、ライト級GPを行う必然性はにわかに薄れてくる。

本来ならば、GPはそれなりにストーリーのつながった、盛り上がりの期待できるものであるはずだった。
惨敗、辛勝、快勝を繰り返す不安定王者五味。その五味に総嘗めされつつも着々と力を蓄え復権を狙う茨城軍団。衝撃の一本勝ちを積み重ね、そこに割って入る青木。ハンセン、メレンデス、アウレリオなども加え、勝負論も充分、因縁も絡んだ好カードが期待できるはずだった。

だが、ここに「UFC」という今までの世界観とは相容れない異分子が加わると、一度に様相が変わる。
グランプリというのは、そもそも一つのルール、一つのイベントで戦ってきた選手たちが、一堂に会してナンバーワンを決定しようというもののはず。日頃違うルール、違うイベントで戦っている選手の参戦は、そもそも場違いである。そういった原則論を抜きにするとしても、違うイベントの選手が「刺客」として参戦することには、大きなリスクが生まれてくるのが普通だ。
リング、PRIDEルール、73キロという階級……今までは「刺客」にもそれに対する対応を迫れば事足りた。が、これからはUFCからの「刺客」はすでに「刺客」「外敵」ではないという事実が立ちはだかってくる。
UFCとの「提携」は、単に自前のイベントによその選手を上げればいいと言う性質のものではなくなり、GPもまた「対抗戦」という「企画」を無理なく「フェア」に成立させる「受け皿」として、そのコンセプトを変質せざるを得なくなるはずだ。
昨年の無差別級GPでも安全を鑑みて特別ルールが採用されたが、おそらくそういう動きが出てくるだろう。UFCがトップ選手を送り込むとして、そうそう不利な条件を看板選手に呑ませるとも思えない。
だが、仮にUFCに合わせて77キロ契約にでもなろうものなら、上記に挙げた今までのライト級のストーリーは崩壊する。日本人で対抗できるのはマッハと青木の二人だけになり、五味は中堅選手に成り下がるだろう。もはや「ライト級GP」という名称そのものがあてはまらないものとなるだろう。逆にウェルターから落として参戦する選手まで出てくるかもしれない。

新体制のPRIDEがUFCという提携相手に対して、いかなるルール、いかなるコンセプトを提示するか。国内マットのストーリーを守るか、対抗戦と言う企画を成立させるために自前の企画を曲げるか。注目したい。

ついでに、考えられるパターンをいろいろと出してみる。うだうだ書くより、この方がわかりやすい(笑)。

1.ライト級GPは日程の遅延だけで実施。ルール、階級の変更はない。
2.ライト級GPは実施。ただし、ルール、階級などはUFCを意識して大幅に変更される。
3.GPは実施。ただし、ライト級という階級そのものがなくなり、ヘビー以下全て含めた階級のUFCとの統一が行われ、新たな名称の階級で行われる。
4.GPそのものが中止。他階級含め、年内日程は全てワンマッチ興行になる。

PRIDEとして理想は1なのだろうが、まあ難しいだろう。2との間で、どこまで1よりの着地点を模索できるかで、現体制の政治力があからさまになるだろう。2の極端な形、あるいは3となると一部の選手はかなり苦しくなる。例えば今年のGPが77キロに決まったとして、五味や石田などが「じゃあやめときます」と言えるかどうか。本人らの出たいと言う気持ちが無謀な挑戦を選択させるかもしれないし、あるいは興行側がイベントのためにそういう無理な挑戦を強要することもあるかもしれない。無理な増量で計量の体重だけは合わせるだろうが、当日の結果は悲惨なものになる。
4はもっとも極端な形だが、例えば速い段階での地上派復活を考えた場合、知名度のないライト級の選手を中心にした企画がテレビ的に通るかどうか。GPが中止になることはなくとも、ヘビー級などが再び中心になる可能性もある。UFCではそもそもGPという企画自体がない。そこらあたりも影響してくるかどうか。

いや〜、どうなるんでしょうね、本当に。
まだまだ予断を許さない状況は続きそうである。
posted at 2007/04/14 19:56 | ルシフ |
permalink/全文表示 |コメントをつける/見る (4) | トラックバックを送る/見る (0) |

2007/03/27

PRIDE 大本営発表。2007/4/8 PRIDE34 1カード追加。 

見事に各メディアの報道どおりとなったPRIDEの決起集会(笑)。
まずは黒い噂が絶えなかった運営会社の撤退と、クリーンな新オーナーの誕生を喜びたい。

日本発のイベントが、アメリカ人の手に落ちたことを残念がる向きもあるかもしれないが、地上最強を標榜するイベントには地上最強のオーナーがふさわしい、そういうことだ。DSEと榊原氏は、最強を決める世界観についていくことが出来なかったということだろう。

何はともあれ、あの泣き言とたわ言を並べ続けて来たホラ吹きが消えたのはめでたいことだ。家族との別れを惜しんでくれたまえ。
買収ではない、というが、実際のところ、ダナ・ホワイトが退任してバラちゃんがアメリカに乗り込んで同じ会見をするパターンを想像してみよう。ありえね〜! ということがわかるはずだ。ダナが東京まで意気揚々と踏み入ってきている。つまりはそういうことだ。

 
とりあえず目先の問題である34のスカパー放送は決定。とりあえずほっとしたぞ。
カードは、

藤田 VS ジェフ・モンソン

が追加……。買うのやめようかな……。
シウバとドン・フライ(爆笑)の参戦も決定。
まあはっきり言って、今までの政情不安な中で、参戦しようというファイターがいないのは仕方がない。この現状は無理もない。
新体制となる次回大会以後、どのような大会、カードが提供できるか? これをもって新たな体制の試金石としたい。

同じオーナーが二つのイベントを所有する、ということになって、今後は選手同士の強さを競うことはあっても、ファンには百害あって一利なしだった「興行戦争」はなくなるということだろうか。日程がぶつかるのは最悪だし、これは良い事だろう。今まで遅々として進まなかった交流戦路線も、これからは加速するか。引き抜き合戦も終息の方向に向かうだろう(円満移籍は増えそうだが……)。

PRIDE単体としてみれば、イベントの規模が縮小するのは避けられないだろうし、一年前までは見下して来たUFCの選手との対抗戦などと言っても、どこまで熱が生まれるものか。だが、より競技として完成されたUFCと泥仕合でなく競合することで、総合格闘技自体の振興は期待できるかもしれない。MMAが世界標準のスポーツとして成立する可能性に向けて、頑張ってもらいたいものだ。そのためには、ルールの統一は必要だと思うのだが……。オーナーがPRIDEのイベント重視の体制をいつまでも見過ごしているとも思えない。「アメリカで開催されるだろう」MMAワールドシリーズのことを考えても……。

まずはライト級GPに注目したい。そこにUFCのトップ級の選手が参戦するとして、果たしてその契約体重はどうなるのか? これ一つを取っても今後のPRIDEがどうなるか、その構造が見えてくるはずだ。
posted at 2007/03/27 20:52 | ルシフ |
permalink/全文表示 |コメントをつける/見る (4) | トラックバックを送る/見る (0) |

2007/03/24

PRIDE 27日に重大発表。2007/4/8 PRIDE34 カード追加。 

身売り、告訴、社長辞任……きな臭い噂の途絶える事のなかったPRIDEに、ついにXデイがやってきた。

http://hochi.yomiuri.co.jp/battle/fight/news/20070324-OHT1T00100.htm


地上波打ち切りから、未だ一年足らず。
駆け抜けて来た先にあるものは。

 
http://gameandmma.blog29.fc2.com/

http://blog.goo.ne.jp/hiroshi_nielsen


まあ、今までの情報が出る過程に関してはくどくど書く必要もないだろう。上記二つのブログを読めばだいたいわかる。

発表されるのは、

・DSEから新体制への移行、榊原社長辞任。
・UFCとの選手交流を含めた提携。

……で、間違いないところだろう。
PRIDEという名称は存続しながらも、実質的にはUFCの傘下に入り、日本、アジアにおける支部として活動していく。
フィッシュマンからの告訴の問題は残るものの、体制がクリーンになることによって八方塞がりの現状からは脱し、地上波復活に向けた取り組みも本格派する。
ネガティブな要素も多々あれど、それを覆い隠すための、今回も「決起集会」、というところかな。

正直、海外資本の手が入る事によっていかなる変化が起きるのか、細かい所までは予想がつかない。
ルール、階級分け、コミッション、リング、ラウンド数、タイトル……何もかもが変わるのだろうか?
詳しい考察と今後の予想は、発表後にでも。

しかし一つ言っておきたいのは、チケット発売済みの大会のカードや放送予定を放っておいて、それ以上の重大発表もクソもあるか、ということだ。次の大会のメインカードも組めないのに、てめえとこの都合の発表なんかしてるんじゃあない。消費者をバカにしてんなよ。

http://www.prideofficial.com/free/result/schedule_2007.html

これがいい例。おいおい、大阪大会はどこいったんだ? 谷間興行になる可能性大ありだったとしても、楽しみにしていた人間は多いはずだ。関西のプライドファンは、これを「いい意味の延期」と言われて、うわあ良かった〜とでもいうのか? アメリカでの35延期の欺瞞は明らかだ。
興行の成功、不成功はあろう。だが、出来もしない興行予定をぶち上げ、いたずらに消費者の期待を煽ることは許されない。これから、いったい何を信じろというのだろうか?

バタービーン(米国/チーム・バタービーン)
ズール(ブラジル/B−TOUGH)

ギルバート・アイブル(オランダ/ボスジム)
ヴォルク・アターエフ(ロシア/ロシアン・トップチーム)

で、ようやく出たのがこれか……。噂されてたハリト−は不調か? ひさびさアターエフは一回こっきりで終わらすにはもったいない素材だったろうし、ここをクリアしたらゼンツォフ戦なんかどうだろう。
ブタはどうでもいいが……。
posted at 2007/03/24 18:57 | ルシフ |
permalink/全文表示 |コメントをつける/見る (2) | トラックバックを送る/見る (1) |

2007/03/15

2007/4/8 PRIDE34 3カード決定。35は延期。 

どうも身売りやら引き抜きやら余計な話題が多過ぎて、なかなかマット上のストーリーに集中できない最近のPRIDE。カード発表も遅れに遅れている感じで、ようやく出たと思ったらメイン級ではなかった……。
悪いカードではないけれど、第一弾発表はバシッとメインカード出してほしいなあ。

▼ライト級ワンマッチ
青木真也(日本/パラエストラ東京)
VS
ブライアン・ローアンホー(オランダ/レッドデビル)

▼ウェルター級ワンマッチ
瀧本誠(日本/吉田道場)
VS
ゼルグ“弁慶”ガレシック(クロアチア/チーム・トロージャン)

▼ミドル級ワンマッチ
ヒカルド・アローナ(ブラジル/ブラジリアン・トップチーム)
VS
ソクジュ(カメルーン/チームクエスト/アフリカ支部)

 
青木の相手は……まあこの時期だし、大した選手じゃないんだろうな……。と言いつつもべガスの大波乱もあったことだし、こそっと期待しておこう。「2分で極まる→青木つええ〜!」なんて展開を求める時期は過ぎたと思うので、はやくライト級GPでの実力者との激突が見たいものだ。

対して期待の未知強、ゼルグは楽しみだ! ダンヘンはミドルに行っちゃうし、どうもGPが終わって光の当たらないウェルターだが、カーン、フィリオの二強時代に風穴を開ける存在になるか? 地上波要員としての存在意義を失った瀧本さんは、もう土俵際だな。今度こそ柔道着を脱いでの登場に期待するぞ。

そしてアローナVSソクジュ!
非情の寝技王は、ホジェリオが敗れたことに実はほくそえんでいるに違いない。何かとうっとおしかった同門の邪魔者は敗れ去り、ベルトも対戦自体のマンネリが叫ばれたシウバから、おあつらえ向きにダンヘンに渡った。後はダンヘンと同門であるアフリカ人を絞殺し、王者を引きずり出すだけだ! フハハハハ! ベルトを手に入れたら……ショーグン! 次はおまえだ! 前回はアクシデントにすぎん! いい気になるなよ!?
……と、アローナさんはこういうキャラであるイメージがオレの中で非常に強い。いやあ、最高だね。今、気付いたが、ミルコが去った今、オレはPRIDEの選手の中で一番アローナが好きかもしれない。今回も全力で応援しますよ。

しかし、アローナがPRIDEでいまいち輝けないわけとは!?

1.試合が地味
うーん確かにその通りだが、それも最近はかなり改善されて、桜庭惨殺、シウバ完封、アリスター嬲り殺しと、なかなかいい試合が続いてると思うんだがなあ。そういうこともあって、まずアメリカには呼ばれないような……。

2.体格差のある試合を受けない
実際にオファーを蹴ったとかそういう話があるわけではないが、ミドル級王者に目標を絞っている以上、体重を上げての試合はリスクが大きく無駄も多い。そういうリアルな発想をしそうだね、この人は。ヘビーにはノゲイラ兄もいるし。

3.BTTは層が厚すぎる
ノゲイラ兄弟、パウロが上下同階級にいて、全員がタイトル戦線に絡む勢いの選手。となると、興行数の限られるPRIDEでは、おのずと出番も限られてくるわけだなあ。

が、同階級のホジェリオが惨敗した今、ニュースターをいたぶって再びヒール路線をアピールする絶好の機会が訪れた。アメリカ大会で「下になって25分何もできないダンヘン」を米国人どもに見せつけるところを想像したらゾクゾクするぜ! 大USAコールも虚しく、ダンヘンの顔の傷に指を突っ込むアローナ!

さて、残りのカードですが、

ビーンVSハント
ジョシュVSハリト−ノフ
藤田VSズール

……ぐらいが釣り合うんじゃないですか? ただ、このカード組んじゃうとメインがないよね。

さて、国内大会だけでギリギリという感じだが、アメリカ大会の「延期」も発表。

http://gbring.com/sokuho/news/2007_03/0315_pride_08.htm


実質中止だろう。一旦発表して、すでに宣伝に入ってる大会を中止するというのが、イメージの点でダメージにならないわけがない。PRIDEとしてはアメリカで興行を打てればべガスだろうがカリフォルニアだろうがどこでもいいのかもしれないが、ハウスを満員にしたべガスの観客は、また当分生で見られないことになる(まあ大阪よりはマシだろうが……)。ビッグネーム、タイトルマッチ等の目を引きやすい要素がなくても、こういう時こそクオリティの高い、魅せる試合の出来る選手を集めた興行を打てればいいのだが……例えて言うならアメリカ版「武士道」のような。ソクジュやディアスなんかは、むしろこっちに出るべき。
ただ、ヒョードルはbodog、シウバは商品価値がなくなり、ダンヘンは怪我、五味はライト級GP、ジョシュは日本でしか人気ない、と確かに八方塞がりではある。ここに来てミルコさん不在がダイレクトに響いてるな……。
スケジュール組み直しということだが、後にずらせばずらすほど苦しくなるのは明白。思い切っていらない興行は削った方がいいのではないかなあ。例えば大阪とか……(涙)。

おまけでバラさんが徳山について語る。

http://gbring.com/sokuho/news/2007_03/0315_pride_07.htm


まあ徳山さえ来てくれたなら地上波復活の目もあったかもしれないし、どうせ長谷川とやらずに引退するなら出て欲しかった……。そんな捨てられた男(女でもいいが)の負け惜しみか。ちょっとバラさんは働き過ぎなんじゃないでしょうか。目もやばい。もうこういう場は高田・佐伯に任せてしゃべらない方がいいのでは。今さらこんなこと、話題にするだけ無駄だしおかしい。

当時の徳山談話。

http://www.chang-su.com/hitorigoto-2.html

さて、今から宣言するが、今回はPPVを買うぞ。あの顎上がり過ぎのアローナが、ソクジュのパンチをかわせるか、ハラハラしながら見守るぜ!
posted at 2007/03/15 23:51 | ルシフ |
permalink/全文表示 |コメントをつける/見る (5) | トラックバックを送る/見る (1) |

2007/02/25

2007/2/24 PRIDE33 試合結果 

格闘技徒然草さん の速報を見てたんだが、リロードする度に大変なことになってくから思わず大笑いしてしまった。やっぱり買っとけばよかったか?(笑) 興行は水物とは良く言ったもので、カード段階でつまらなさそうだから買わなかった消費者としての判断は正しかったと思うし、これは誰にも予想できなかっただろう。

しかし五味さん……三崎……シウバ……正直、買い被ってましたよ。それぞれにとってあらゆる意味で負けてはならない試合を、こうも無惨な形で落とすとは……。あ、いや、オレが買わなかったから負けたのかな。そうかもね、うん、すまん。

http://sportsnavi.yahoo.co.jp/fight/pride/live/200702/25/index.html


 
まあ試合見てないし、結果から感じたことをつらつらと。

まず興行は大盛り上がり間違いなし。これだけの大アップセットの連続なんて、普段でもなかなか見られないからなあ。ましてやべガスは金も絡んでるし。アメリカ人選手の連勝というのも大きい。手薄手薄と言われて久しかったアメリカ勢だが、ダンヘンの復調と夢の二階級制覇は明るい話題だし、他団体から獲得したディアス、トリッグという実力者が期待以上の活躍をしめしてくれた。実力者ながらも「華がない」「極めが弱い」「兄貴とかぶりすぎ」と言われていたホジェリオが敗れ去り、ニュースターが誕生した。これから、アメリカ大会は彼らを主軸に回して行くめどがたった。

……んなわきゃねえだろ!

別に今までそんなに好きなわけでもなかったが、大晦日などもそれなりに熱狂して見てきた「普段着のPRIDE」が、アメリカに進出してたった二回目の興行で粉々にされてしまった。色々とありながらもウェルター級GPを制し、その技術と精神力は認められたはずだった三崎。昨年アウレリオに追いつめられながらも王座を守り抜き、石田を圧倒して「世界進出」を目評に掲げた五味。日本の、PRIDEの誇る王者二人が、UFCの1.5〜2流の選手に、完膚なきまでに叩き伏せられた。
何がショックってね、これがさいたまのいつものリングで負けたなら、むしろそんなショックでもなかったと思う。負けは負け、勝負は時の運。リベンジすればよろしい。だがしかし、これはアメリカのリング。青木がゴン格のインタビューで、「さいたまはお客さんにパワーをもらえる」と書いていた。なるほど、確かにそうなのだろう。

「パワーがもらえないアウェーでは、PRIDE王者は簡単に負けてしまう」

これがね、せめて二戦目以降だったら良かったのよ。まさかアメリカに来た一発目で総コケするとは……。PRIDEの誇る王者が、まさかホームでしか勝てない内弁慶ばかりだったとは……。

三崎
「これを負けた言い訳にするつもりは全くありませんが、今回ラスベガスに来て、あつい洗礼を受けました。結果、コンディションを整えることができないまま、試合に挑むことになってしまいました」

榊原
「シウバに対しては、本当に頭が下がります。実は扁桃腺を腫らしていて、昨日も40度近い熱を出していたんです」

外国来た途端に熱出すって、虚弱体質かよ! 今までの「世界を相手に戦ってきた」という威勢のいい文句の注釈書きの部分「(日本で)世界を相手に戦ってきた」、この(日本で)の部分がいかに重要だったかを痛感させられた。これを取っ払ったら、残された実力はこんな結果しか生み出せないものだったのか。思いっきり言い訳してる三崎、自分は黙ってて社長に言い訳させるシウバ、何やってんだ!
PPV買わなかったのは悪かったが、勝つと思ってたオレの信頼を裏切ったのは大きいぞ(笑)。
「王者なのに常にアウェー」のヒョードルが、なぜbodogの無観客試合をやろうとするのか、ちょっとわかったような気がするなあ(爆笑)。

さて、またもノンタイトルでタップ負けとなった五味さん。次のディアスとのタイトルマッチではまた「ジャブで勝負」するんだろうか。今度こそ殴り倒されるぞ。石田戦を制し、失った地位を取り戻したかに見えた五味さんだったが、アウェーの砂塵にあえなく飲み込まれた。ここ最近の、「日本に敵はいない。UFCでヒューズやGSPを倒す」というビッグマウスは実に痛快だっただけに、それがまったくの幻であったことが証明されて残念である。
ところでこの彼の一連の発言には、かつての魔裟斗の「三連覇して引退」という発言とだぶるものがあった。すなわち、一王者では終わらず他の誰もなしえない偉業を成し遂げた後に引退しようという、ファイターとしての「上がり」を意識したものだ。KIDのオリンピック挑戦も、おそらく同種のものではないかと思う。しかし魔裟斗はブアカーオに敗れ、KIDもまた腕を破壊され敗退した。そして五味もまた、かかる結果を迎えたわけだ。
ここから這い上がるにはどうするか……無論、チャレンジし続けるしかない。
今後の五味の行く道だが……はっきり言って、ライト級GPにエントリーなど、とんでもない話である。内弁慶の五味くんはみんなに応援してもらえる日本のリングでしか勝てない……これが今回の評価だ。団体にあてがってもらった外国人に勝って粋がっていたが、所詮、海外のリングでは通用しないということだ。その評価を覆すには……当然、勝つまで海外で試合、これしかない。今さら日本でディアスとやっても、ジャッジや審判によるプロテクトの疑惑がつきまとうだけだ。勝ったところで「ホームとアウェーで一勝一敗だ〜、わ〜い」では、並の選手なら良いが王者の名は泣く。
ここは次のアメリカ大会で、ディアス以上の強豪と戦って勝つしかない。あるいは、ベルトなど返上し、一選手としてUFCに参戦し、力を示すことだ。ライト級GPでは、決勝に残るためにプロテクトされるだろう。そんな環境で弱いものいじめして勝っても意味がない。三崎も同様。

「やれんのか!?」

ゴン格で榊原社長が、UFCにすり寄って「MMAスーパーボウル構想」をぶち上げていたが、残念ながらそれも絵に書いた餅になった。UFCにしてみれば、「そんなことするまでもない」のが、今回で証明されてしまった。シウバVSリデル、ライト級GPにGSP参戦、すべて幻になった。UFC打倒の望みは、移籍したミルコに託されてしまうのか? それでは駄目だろう。
……もう一つの道は、アメリカから完全撤退することだ。さいたまを唯一の聖地とし、あらゆる大会を今まで通り日本国内で行うことだ。「PRIDEこそ最強」「すべての選手はPRIDEに集まる」そう言い続けてきた今までの哲学を遵守し、PRIDEこそがピラミッドの頂点と言い切ることだ。そうして、身内だけのGPで再び王者の権威を取り戻すことだ。
……だが、もう遅い。吐いた唾は飲めない。PRIDEはアメリカで戦い続けるしかない。守ることを捨て、攻め続けることを選択したのは自分達なのだから。

ところで、もう動画出てるね(笑)。試合内容に関しては、後日改めて。だいぶんよその速報にお世話になったので、ひさびさにあちこちにTBを送ろう。
posted at 2007/02/25 23:55 | ルシフ |
permalink/全文表示 |コメントをつける/見る (5) | トラックバックを送る/見る (4) |

2007/02/23

2007/2/24 PRIDE33 全カード決定 

ようやく全カードが決定した。
噂レベルのカードでは、アイブルや藤田の参戦も計画されていたが、流れた模様。
中村も負傷で欠場。

▼第9試合 PRIDEミドル級タイトルマッチ 5分5R
ヴァンダレイ・シウバ(ブラジル/シュート・ボクセ・アカデミー/PRIDEミドル級王者)
VS
ダン・ヘンダーソン(アメリカ/チーム・クエスト/PRIDEウェルター級王者)

▼第8試合 ライト級ワンマッチ 5分3R
五味隆典(久我山ラスカルジム)
VS
ニック・ディアス(シーザーグレイシー柔術)

▼第7試合 ミドル級ワンマッチ 5分3R
マウリシオ・ショーグン(ブラジル/シュート・ボクセ・アカデミー)
VS
アリスター・オーフレイム(オランダ/ゴールデン・グローリー)

▼第6試合 ヘビー級ワンマッチ 5分3R
セルゲイ・ハリトーノフ(ロシア/ロシアン・トップチーム)
VS
マイク・ルソー(アメリカ)

▼第5試合 ライト級ワンマッチ 5分3R
桜井“マッハ”速人(マッハ道場)
VS
マック・ダンジグ(アメリカ/レジェンドファイトチーム/チームエクストリーム)

▼第4試合 ミドル級ワンマッチ 5分3R
アントニオ・ホジェリオ・ノゲイラ(ブラジル/ブラジリアン・トップチーム)
VS
ソクジュ(カメルーン/チームクエスト/アフリカ支部)

▼第3試合 ミドル級ワンマッチ 5分3R
トラビス・ビュー(アメリカ)
VS
ジェームス・リー(アメリカ/マッシュ・アカデミー所属)

▼第2試合 ウェルター級ワンマッチ 5分3R
三崎和雄(GRABAKA)
VS
フランク・トリッグ(アメリカ/RAW Team)

▼第1試合 ライト級ワンマッチ 5分3R
ヨアキム・ハンセン(ノルウェー/フロントライン・アカデミー)
VS
ジェイソン・アイルランド(アメリカ/TAP OR SNAP)

 
申し訳ないが、今回はPPV購入は見送ります。
どう考えてもね、オレは見てないが、どこのレポート読んでも熱気が伝わってきた、こないだのDEEPや修斗にも劣る価値しかないのは、明白じゃないですか?

DVDとして保存しておくことを考えても、とてもじゃないがこのカードに3150円は出せない。昨年の無差別の2nd、決勝及び男祭りには値段以上の価値があり、32がまあ相応か、というところだったが、今回は無理だ。2100円ならば買ってもいいが……。武士道レベルの顔見世試合には、やはりそれ相応の価格設定というものがあるだろう。全体にPRIDEならではというカードがメインとショーグンVSアリスターだけで、それも賞味期限切れのリベンジマッチ。あとは、PRIDEがなくなったら将来UFCやもっとローカルな大会で組まれてもおかしくないカードばかり。特に第3試合はひどいね(笑)。

現地のオッズを見て、さらにその気持ちは強くなった。

http://sportsnavi.yahoo.co.jp/fight/pride/headlines/20070223-00000016-spnavi-fight.html

勝敗はすでに見えている、ということだ。
ワンマッチとして、メインをのぞく試合になんらテーマが見えないことも、購買意欲をそそらない。
ボーナストラックばかり。王者である五味と三崎が出る、それはいいのだが、挑戦するのがディアス、トリッグであることに何か必然性はあるのか。PRIDEでは別に実績のない選手だが、ならば王者以前にやる相手がいるのではないか。
では、逆なのか? 五味と三崎によるアメリカへの「挑戦」がテーマなのか? だから、アメリカのトップではなく、まずは中堅程度の相手と戦うのか。それならばまだ納得がいく。だが、MMAにおいてアメリカが上位概念でないことは、他ならぬPRIDEが常々言い続けてきたことではないのか。
ならば……PRIDE王者の実力をアメリカにおいて知らしめる……これが狙いなのか。おそらく、これが一番正解に近いのだろう。だが、私は二人の実力を知っているし、おそらく勝つだろうということも予想している。そして、オッズを見れば現地のファンもそう思っているのは明白だ。
勝利という結果をもって知らしめるのでなければ、試合の内容を見せるためか。ただ、五味やマッハはともかく、三崎や欠場となった中村が、そんな強さを見せつけるような試合をしたことがあっただろうか? 二人のスタイルは、5分という時間で逃げ切るのにもっとも向いたスタイルだと思うが……。
どこまで考えても顔見世は顔見世だ。仕方ないのだろう。アメリカ向けの、初めて見る人向けのカードなんだから。だから、日本人の私は、見なくても別にいいんです。

どうもアメリカ進出後のPRIDEは、立ち位置を見失っているようにしか見えない。これまで作り上げてきた「実力本位」という上位概念と、実際は未だアメリカ国内ではローカル団体にすぎないということのギャップ……。無論、今は過渡期にすぎず、今後PRIDEの本領が発揮され、アメリカ国内での立ち位置も確立され、相応しいビッグマッチが続々生まれてくる……そういう見方もできるだろう。そうあってほしいとも思う。
だが、消費者としては、そんな過渡期の中途半端な「商品」に、同じだけの金を払えない。
4月の国内大会はもっといいカードが組まれるだろうし、ライト級GPは青木とメレンデスの加わった去年からのストーリーがある。これには期待している。だが、アメリカでの顔見世試合で王者がポロリと負けて、これらの流れにさえ水を差されてしまわないか、心配だ。

と、いうわけなんで、早くどなたかyoutubeにアップしてくれるのを期待してます(笑)。番狂わせが起きる可能性もゼロではないし、そうなったら見たいしね。順当な結果なら、スポナビ、GBR、バウレビと、知ってるブログ見てお腹いっぱいということになりそうだ
posted at 2007/02/23 19:10 | ルシフ |
permalink/全文表示 |コメントをつける/見る (0) | トラックバックを送る/見る (1) |

2007/01/23

2007/2/24 PRIDE33 4カード決定! 

新たに決まったカードは、日本VSアメリカの構図、4試合。

http://gbring.com/sokuho/news/2007_01/0123_pride_02.htm

 
▼ライト級ワンマッチ
五味隆典(久我山ラスカルジム)
VS
ニック・ディアス(シーザーグレイシー柔術)

▼ウェルター級ワンマッチ
三崎和雄(GRABAKA)
VS
フランク・トリッグ(アメリカ/RAW Team)

▼ミドル級ワンマッチ
中村和裕(吉田道場)
VS
トラビス・ビュー(アメリカ)

▼ライト級ワンマッチ
桜井“マッハ”速人(マッハ道場)
VS
マック・ダンジグ(アメリカ/レジェンドファイトチーム/チームエクストリーム)

UFCで「トップどころより一枚落ちる」ぐらいの選手を初めとして、結構リスキーな相手が並んだ感じ。いかにもアメリカ向きなカードで、なおかつ日本人勝利も充分に計算できる。「いつものPRIDE」を期待する人には大いに外しているカードなのだろうが、もうPRIDEはアメリカで頑張っていくしかないんだから、仕方ないんじゃないか。そうは言ってもバター・ビーンはもう勘弁してほしいのだが……。
やはりライト級GPの査定にもなりそうな、五味とマッハの試合に注目だ。五味さんはゴン格のインタビューで世界進出を熱く語り、それがすごくかっこ良かった。が、ここでコケたらそれもパーだ。頑張ってもらいたい。
posted at 2007/01/23 20:52 | ルシフ |
permalink/全文表示 |コメントをつける/見る (4) | トラックバックを送る/見る (0) |

2007/01/10

2007/2/24PRIDE33 タイトルマッチ決定。年間スケジュールについてあれこれ。 

シウバの相手はダンヘン!

http://www.prideofficial.com/free/news/details.php?id=1168397482

 
UFCとは断絶で、シウバの対戦相手に起用できるのは、結局手持ちの駒のみ。昨年の無差別級路線の名残りか、ダンヘンの挑戦が決まった。
アメリカ大会向けのカードであると同時に、まだもう少しシウバに負けてもらっては困る、という思惑も透けて見えるな。ダンヘンは一昨年のGPにホジェリオに完敗し、ベスト8にも入れなかった。シウバと一勝一敗のアローナも合わせ、3人の挑戦者候補の中では一枚落ちるのは否めない。本命のウェルター戦線でも三崎に敗れ精彩を欠くだけに、いささか乗り切れないカードではある。
「2階級制覇」という文句には夢も感じるし、逆にシウバにとっては勝ってもハイリスクローリターンなだけに、それなりに勝負論は感じるが、それも時期を外した故のものという感じですな。
ダンヘンはここで敗れたら、次に控えているであろうウェルターの防衛戦にも影響が出そう。もう潰しにかかられてる、と見てもいいだろうが、ここでアップセットを見せられるか?
アローナとホジェリオは……もう同階級にトップクラスで並んでても益はなかろう。オールスターがズラリと起用されるGP路線が続いていれば活躍の場もあったろうが、それも解体された今、二人揃って干されるぐらいなら、どっちかはUFCに行ったほうがいいのではないか。オファーがあるかは知らないが……。

さて、年間スケジュール。

2月24日 アメリカ・ラスベガス 「PRIDE.33 "SECOND COMING"」
4月8日  日本・さいたまSA 「PRIDE.34」
4月28日 アメリカ・ラスベガス 「PRIDE.35」
5月中・下旬 日本・さいたまSA PRIDEライト級GP開幕戦
6月下旬 アメリカ・カリフォルニア 「PRIDE.36」
7月下旬 日本・名古屋 PRIDEライト級GP2ndROUND
8月下旬 日本・大阪 「PRIDE.37」
9月下旬 日本・東京 PRIDEライト級GP決勝
10月下旬 アメリカ・ラスベガス 「PRIDE.38」
12月31日 日本 「PRIDE 男祭り 2007」

おお〜い、大阪は8月かよ〜! 榊原社長はナンバーシリーズごとにタイトルマッチを、なんて言ってくれましたが、実際問題としてここでタイトル戦が組まれる可能性はどれくらいあるだろう。

2月24日 アメリカ・ラスベガス 「PRIDE.33 "SECOND COMING"」 ……ミドル級
4月28日 アメリカ・ラスベガス 「PRIDE.35」……ウェルター級
6月下旬 アメリカ・カリフォルニア 「PRIDE.36」 ……ヘビー級
12月31日 日本 「PRIDE 男祭り 2007」 ……ライト級

で、下手すると、

10月下旬 アメリカ・ラスベガス 「PRIDE.38」 ……スーパーヘビー級

まあ、オレが主催者ならこんな感じのスケジュールを組んで、大阪はせいぜい挑戦者決定戦だな。……これは被害妄想か? そしてGPの狭間ということもあり、ライト級の実力者はまったく出て来ないだろう。あるとしたら……郷野復帰戦とか(微笑)。完全なる捨て興行の雰囲気がプンプンするんだが……。ああ……名古屋はいいなあ……。

武士道とナンバーシリーズの統合の目的は、簡単に言ってしまうと「PPV料金の値上げ」のためだよね。ぶっちゃけた話をすると、4月の「34」や5月のGP開幕戦も、昨年までの設定なら2100円だろうが、アメリカ大会を3150円に固定した今、同じクオリティのイベントを同額でやる理由はないと判断するだろう。ファンはどうせ買うからいいんだが、国内での新規開拓は頭打ちと認めたわけか。緊縮は結構だが、いきなりしわ寄せがくるのは痛い。

まあこんなネガティブな予想、なんとか吹き飛ばしてほしいものだが、難しいかな……。

拍手[0回]

PR
この記事にコメントする







  Vodafone絵文字入力用パレット表示ボタン i-mode絵文字入力用パレット表示ボタン Ezweb絵文字入力用パレット表示ボタン

この記事へのトラックバック




AdminControlMenu: AdminMenu | NewEntry | EditComment | EditTrackback

忍者ブログ [PR]