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過去ログ PRIDEその4

PRIDE4カード決定と、五味の今後。 

発表が小出しなので、ちょっと書くタイミングを失っていた。
簡単に感想など。

セルゲイ・ハリトーノフ(ロシア)
アリスター・オーフレイム(オランダ)

マウリシオ・ショーグン(ブラジル)
マーク・コールマン(アメリカ)

高阪剛(日本)
マリオ・スペーヒー(ブラジル)

西島洋介(日本)
マーク・ハント(ニュージーランド)

 
西島をミドル級に分類するとして、ヘビーVSミドルの試合がさっそく三試合。やはり上の階級に通用するとしたら、一発のあるストライカーかな?というコンセプトで組まれたカードか。
ミドルでは異様な長身に見えるアリスターも、ヘビーで特に大きいわけではないハリト−ノフとほぼ同じ身長で、体重差はアリスターが数キロ上げたとしてもまだ10キロか。期待感がまったくないわけではないが、正直厳しいだろう。
ショーグンは、さすがに相手が第一線からは退きつつあるコールマンだけに、もう少し有利に戦えるだろう。派手に攻めていかないと、強引に押さえ込まれる可能性もあるだけに、いつもの強気で行ってもらいたいものだが。ミドル級の王者であるショーグンだが、コールマンクラスに完勝できないようでは、ヘビーのトップには到底通用しないことになる。
ヘビー、ミドルの選手ともに、GPのあるなしで一年ごとに干されて可哀想だな……というのはここ数年感じていたが、多少は解消された感じ。ただ、昨年に躍進を遂げたショーグンとアリスターが早くも使い潰されるのではないかという危惧もあり、単純に楽しめない気分の悪さもやはりあるな。

高阪とスペーヒーも、普通にワンマッチとしてみたら、いぶし銀、中年の星、寝技師同士の対決、ということで面白いカードだと思う。が、査定試合として見たら、アリスターはハリト−ノフにぼこられらたら査定落ちになるのは確実なのに、高阪はスペーヒ−に微妙な判定で勝っても出場決定で、スペーヒーは勝っても出ないであろうことを考えると、期待感も失せる。桜庭を血だるまにしたアローナの師匠であり、横井も血祭りに上げた、「非情の柔術軍団」BTTの「闇の総帥」、とかそういう煽りをつけられてたらどうしよう。

西島は……たぶん二分保たないんじゃないでしょうか。

さて、我らがスーパースター五味選手は、

http://sportsnavi.yahoo.co.jp/fight/other/column/200601/at00007522.html

ライト級には敵はいないが、無差別には出ない、と断言。
えらい!
正直ホッとしたよ。トップに立つ人間が、こういうぶれない世界観を持っている限り、武士道の未来は明るい。
五味、今年も頑張れ!
無差別級GPはなぜいけないか。 

方々から多くの声が上がっているが、やはり無差別級GPへの反対意見は多い。なぜ、無差別なのか? なぜヘビー級GPではないのか? 少し整理してみよう。

無差別級GPの問題点

1.体重差のあるマッチメイクの増加。
2.参加選手の選考基準の曖昧化。
3.武士道の空洞化。

 
1.体重差のあるマッチメイクの増加。
83キロ、73キロを主戦場とする選手が、ナチュラルに100キロをオーバーする選手と対戦する……トーナメントが進めば、自然とそういうことになってくるだろう。軽量の選手が勝負を避けて逃げ回る、重量級選手による一方的な撲殺ショー……そういった展開が、当然ながら予想される。そういった露骨な結果にならずとも、先の「Dynamite!!」の永田VSレミーガのような、体重の重い方の選手が軽い方をテイクダウンし、そのまま押さえ込んでポイントを取る……そんなしようもない……いや、実に手堅い展開も予想される。重い方の選手はそれで勝てるのだから、当然要所要所で狙ってくるだろう。
はっきり言って、実力差のある、ないを考えても、ヘビー級の選手同士をぶつける以上に試合自体が面白くなる要素はない、と言い切っていいだろう。かなりの確立で展開がパターン化してくるはずだ。

2.参加選手の選考基準の曖昧化。
単純に、ヘビー級でグランプリが開かれた場合、必然的に参加選手はある程度、決まってくるだろう。王者ヒョードルがシードとしても、ノゲイラ、ミルコ、ハリト−ノフの残り三強は確実。安定した戦績を残すアレキサンダー、ミルコを破ったハント、ハリト−ノフに肉薄したファブリシオ、ネームバリューのあるジョシュもほぼ決まりだろう。8強はこうやってすんなり決まり、あとはズールやトンプソンと言ったオモシロ選手を数名、ミドル級からの増量組を数名、数合わせに日本人も数名。事実、一昨年のヘビー級GPは、これと大差ないメンバーだった。
昨年のミドル級GPの煽りを受けて、ここ1年のヘビー級選手の試合数は決して多いとは言えない状況である。本来なら勝率の高い選手が優先的に選出されるべきだろうが、トップ選手のノゲイラでも一試合しか消化していない状況では、戦績が0勝2敗のジョシュ・バーネットが名前と期待感だけでエントリーしてくるのも、まあやむを得ないと思う。選考の材料自体がないのだから、曖昧化してくるのは当然だ。
だが、体重という絶対的な線引きが取っ払われてしまうと、その線引きの曖昧さは、にわかに問題を孕んでくる。ライト級、ウェルター級から数名がエントリーされるというが、体格差という絶対的に不利な要素を持つ選手を、技術的に劣るまでも体格的にはトップ選手と対等の選手を抑えて選出する必然性は、いったいどこにあるのか。同階級の選手の中で頂点に立ったという実績は、体重差30キロの選手と相対する際に、果たして何らかの意味を持つのか。

3.武士道の空洞化。
昨年、本格的にリスタートした武士道は、ライト級における五味の神懸かり的な活躍でもって、大成功を収めたと言ってもいいだろう。国内、海外の強豪をことごとく撃破し、現時点での絶対的な強さを確立した。ウェルターもミドルから落としてきたダン・ヘンダーソンが下馬評どおりの強さを発揮し、勝負のリアリズムを見せつけた。今年のテーマは、誰がこの二大王者を倒すのか、あるいは五味がさらに上の階級でその力を見せつけるのか、その二点に集約されるはずだった。
だが、せっかく確立されたライト、ウェルターの価値が、早くも破壊されようとしている……それも他ならぬ主催者自身の手によって。仮に、両王者がグランプリの速い段階で惨敗するようなことがあれば、武士道と言う興行自体の価値、求心力が大きく低下する。どうせ、上の階級の選手には勝てない……最初から、そういった諦めムードで許容することは可能だろう。だが、敗北とは単なる結果ではない。負傷、スランプ……一つの敗北で長期に渡って離脱する選手、長い低迷を迎える選手は珍しくない。万が一、五味、ダンヘンがそういった状況に陥れば、武士道という舞台で王者を追うべき他の選手までが、試合に意味を見失い、その興行自体が迷走する危険性を孕んでいる。

なぜ? なぜ? なぜ?
単純に考えただけでもこれだけの問題を抱えた無差別級GP、それをなおも強行するPRIDEの思惑はどこにあるのか?
それは結局、昨年の「男祭り」において吉田VS小川をメインにすえ、金子賢で27%の視聴率をもぎ取った「お茶の間路線」と無縁ではあるまい。
ヘビー級GPの仮想メンバーで明白なのは、日本人スターの不在だ。前回ハッスル旋風を巻き起こした小川は、ベスト4に勝ち上がったのはレコ、シルバという二人の素人を相手にして「作られた」結果だったということを、吉田戦で完璧に露呈した。勝った吉田は実力を示したが、適正体重はそもそもミドル。デビュー戦のハントに勝った実績はあるが、ヘビーの二線級ともどこまで戦えるか、いささか心もとない。藤田は契約問題で安定しない選手、仮に首尾よく参戦が決まっても、主力の一角とはなっても興行のメインに据えられるかといえば、まず無理だろう。
そうなると、おなじみ桜庭や、それ以下の階級の選手に頼らざるをえない。だが、ヘビーの適正体重で戦える選手ではない。ならば、無理に増量させるのではなく、階級の枠を取っ払って無差別級とすれば、自然に参加させることができる。
その後は、5月、7月、9月と長丁場の興行が待っている。話題性を引っ張るためには、それら日本人選手が勝ち上がる事は必須だ。あとは、小川VSレコ、シルバの要領でいい。勝ち残らせたい日本人選手、スター選手に、階級が下の選手をぶつける。仮に倒せなくとも、押さえて上を取っていれば判定で勝たせればいい。
開幕戦のカードを考えただけで、正直めまいがしてくる。仮に五味が出ても、武士道ファンが危惧するような惨敗は初戦ではないだろう。「ベスト8にライト級の選手は一人でいい」。そんなあきれるような理屈をつけて、同階級の選手に当ててもらえるだろう。悲劇なのは、「華のない」「地味な」「話題にもとぼしい」「男祭りで最低視聴率だった」ダンヘンだ。「ウェルターの頂点に立った男、ヘビーの壁に挑戦」そんなフレーズをつけられ、初戦はミルコか、よくてシウバか……KOショーの始まりだ!
選手の人気のあるなしは、いつの時代もあるものだ。そんな折でも、ミルコをランデルマンが粉砕したように、一瞬の勝負の綾が明暗を分ける。そこに格闘技のリアリズム、醍醐味がある。体重差の壁とて、つねに絶対とは限らない。だが、5キロの差が10キロになり、そして30キロになった時、それは果たして公正な試合と呼べるのか。

人気取り、大いに結構。お茶の間で視聴率を取ることも、それなりに格闘技の益になるだろう。だが、度を過ぎた見せ物主義は結局は空洞化につながるのは、あれだけ悪し様にののしったK−1の「モンスター路線」の失態がすでに証明しているではないか。なぜDSEは同じ過ちを繰り返そうというのか。それともこれこそが、商業主義の悪しき必然なのか。すべては、こうなるものと運命付けられているのか?

現時点では、無差別級GPのカードは、無論、発表されていない。上記の危惧がことごとく外れ、少なくともミドル級までの選手で全参加者が埋め尽くされるのを祈って、この項を終える。
posted at 2006/01/16 16:35 | ルシフ |
2006/01/04

2005/12/31「PRIDE男祭り」 試合感想 

「Dynamite!!」から帰ってきて、さっそくテレビをつけると……あああーっ!? ミルコさんが口で息をしているうーっ!? おいおい、まだ1ラウンド5分よ!?
……と蕎麦を食いながら見たリアルタイム観戦記を書いてもいいのですが、ここは後から数日かけて全試合みた感想をざっと。

まず書いておきたいのは、地上波を録画して見たのだが、やっぱりフジテレビのPRIDE中継は上手いわ、ということ。煽りVの内容も、やりすぎていない試合中心のものの編集が、実にうまい。べネットの身体能力、改めて見て度肝を抜かれましたよ。過去のミルコVSシウバとかはまったく無駄な放送だったが、長大な放送時間をふんだんに使い、各試合を煽り、入場、コールまで入念にやるところが良かった。トンプソンVSシルバが、大晦日でない普通の放送ならメインかと思うような、えらい時間の掛け方で放送されるんだもんな。あ、全試合メインって、そういう意味だったのか……。
なんていうか、非常に贅沢。これから試合を見るんだ!というライブ感に近い気持ちが、どんどん盛り上がってくる。この番組構成力は素晴らしい。これは視聴率も取りますよ。

 
ヘビー級 1R10分・2R5分・3R5分
吉田秀彦(日本/吉田道場)
小川直也(日本/フリー)

げっ! ほんとに脱いだよ!
戦前の予想では、そのままだったら小川、柔道着脱いだら吉田と思っていたのだが、まさか吉田がほんとに脱ぐとは思わなかった。しかも下まで脱いだよ! そしてスパッツには、用意周到にもスポンサーのロゴが小さくだがきっちり入っているう!
恐るべし吉田、吉田が勝負に懸ける想いを、俺は読み切れなかった(by跡部景吾)。
これが本当のデビュー戦、というイカすフレーズ。
試合も吉田が圧倒! ……というか、小川がこんなに出来ないとは思わなかったなあ。最初に向き合った時点で、実力の差は歴然、細かく身体を揺すり頭を振って打撃を仕掛けようとする吉田に対し、小川はガードがら空き、棒立ちのよう。倒されたら倒されたで、パウンド受ける時に目をつぶっちゃってるよ! 全然練習してないんじゃないか?
あの足関節はちょっと怖かったですねえ。曲がり過ぎですよ。実は折れてたそうで、抜けるかと思った腕十字に引きずり込まれ、レフェリーストップ。
吉田、強かった! ちょっと実力を低く見積もっていたかな。
試合後のハッスルはやりすぎでしょう。負けた小川にマイク渡してる時点で、興行側の仕掛けの臭いがプンプンとして冷めるんですよ。同調圧力(←最近知った言葉だが、イヤな言葉だね)に屈しない吉田でしたが、充分に空気を読んでいたと思いますよ、彼は。しかし内心では「腕も折っておけば良かったなあ」とちょっと思ったに違いない。そして、「これはやらないわけには……」と抜かした小池栄子、本気で死んでくれ。お遊びで「そうですね」とか頭悪いコメントしてればいい奴は、せめて口を開くな。


PRIDEミドル級(-93kg)タイトルマッチ 1R10分・2R5分・3R5分
ヴァンダレイ・シウバ(ブラジル/シュートボクセ・アカデミー/王者)
ヒカルド・アローナ(ブラジル/ブラジリアン・トップチーム/挑戦者)

前に出るシウバに、アローナ開始早々の弾丸タックル! かっこいい! タックル切るのが上手い選手が増えましたが、打撃で来る相手に対しては、こういう闘い方もあるよね。しかし今回はシウバも粘り強く、幾度も上を取りかえす。シウバは仕上がりが良かったですね……観客への意味のないアピール以外は。
判定でシウバ勝利ですが、まあこれは仕方ないかな。お互い決定的な一打はなく、現王者の牙城を崩せなかったアローナがこういう結果を迎えるのはしようがないか。もう少し上を取りたかったな。次は……アローナはまずショーグンを倒すことですかね。そうすれば、再度挑戦の機会は巡って来るでしょう。組まれるという保証はどこにもないけど。


PRIDE GP 2005 ライト級(-)トーナメント決勝戦 1R10分・2R5分
五味隆典(日本/木口道場レスリング教室/元修斗ウェルター級王者)
桜井“マッハ”速人(日本/マッハ道場/元修斗ミドル級王者)

GOMI、TUEEEEEEE~!
誰だよ、マッハが勝つとか行った奴は(オレです)。五味の投げが決まるまでは、お互い有効打はなかったが、一発の投げで流れが決まってしまった。あの左右から側頭部を殴りまくる高速パウンドは凄いね。一発一発は軽い当たりなんだろうけど、立ち上がった時にはマッハはフラフラだった。
五味、素晴らしい。桁が違う。次はハンセンへのリベンジでライト級をきっちり締めて、さらなる高みを目指してほしいものです。


PRIDE GP 2005 ウェルター級(-83kg)トーナメント決勝戦 1R10分・2R5分
ダン・ヘンダーソン(アメリカ/チーム・クエスト/リングスKOK初代王者)
ムリーロ・ブスタマンチ(ブラジル/ブラジリアン・トップチーム/元UFCミドル級王者)

地上波はダイジェスト。うーむ、ブス先生惜しかった。前回の敗戦が不運で、実力に大きな差はなかったというのが証明できたのは良かったけど。


ヘビー級(ノンタイトル戦) 1R10分・2R5分・3R5分
エメリヤーエンコ・ヒョードル(ロシア/レッドデビル/王者)
ズール(ブラジル/B-TOUGH)

…………………。
いや……なんか複雑な気持ちになりましたね。ヒョードル先生のいつにも増してやる気の感じられないお顔と、その桁外れの強さに……。やっぱりデブはダメだった。ヒョードルは攻めの思いきりの良さがいいなあ。うっかりカウンターもらっちゃうかも、なんてことは考えないんだろうか。デブの動きは全部見えてるんだろうか。
ズールはトンプソン戦からやりなおしてください。


ヘビー級 1R10分・2R5分・3R5分
ミルコ・クロコップ(クロアチア/チーム・クロコップ)
マーク・ハント(ニュージーランド/オシアナ・スーパーファイタージム)

あああーっ!? ミルコさんが口で息をしているうーっ!? おいおい、まだ1ラウンド5分よ!? ……で、改めて最初から見直したが、出だしは絶好調に見えたミルコさん、ロー、ミドル、ハイと打ち分ける。が、ハントがきっちりこれをカットしてるんですね。やっぱりきっちりキックやってる選手だから、打撃の防御は他の選手とはものが違う。ならばと倒しにかかったミルコだが……ハントの腰が強い。結果、ミルコさんは息切れして墓穴。
ミルコの寝技は、攻め込まれた時のディフェンスの一環、あるいは反撃の切り札としては機能しているかも知れないが、テイクダウンの技術と合わせて「攻撃」のカードにはなり得ていない感じ。使うとしても、打撃でダウンを取るぐらいの有効打を当てた後、あるいはローやミドルで足腰を崩した後、という感じでやはり打撃での布石を敷いておかないと、生かせないだろう。キックが効かないから寝技……なんてのは、安易すぎて寝技に失礼(笑)。
やはりこのレベルのストライカー同士だと、単発、あるいはワンツー止まりだとお互い見切って決定打が生まれない。ミルコがまるで武蔵くんのごとく逃げ回ったせいもあって、凡戦になってしまった。ハントもそれほどリスクを冒したわけではないし……。
とにかくミルコの下がって闘うスタイルは、ほんとに限界。次はアレキかハリトーノフに、今度こそ本当にのされかねない。試合間隔も詰まりすぎだし、次はGPに向けてじっくり調整すべきだろう。ふるい話ですが、アンディ・フグも二度目のグランプリでベルナルドにボコボコにされたりしたわけで、ランデルマンに続きまたも初戦で未知の強豪に殴り殺されでもしたら目も当てられんよ。


ミドル級 1R10分・2R5分・3R5分
中村和裕(日本/吉田道場)
近藤有己(日本/パンクラスism/パンクラス・ライトヘビー級王者)

また中村が第一試合だって。そのうち暴動が起こりますよ。でも、近藤のがんばりもあって、この試合は結構面白かった。中村は打撃が段々冴えて来ましたね。


ミドル級 1R10分・2R5分・3R5分
菊田早苗(日本/GRABAKA/元パンクラス・ライトヘビー級王者)
瀧本 誠(日本/吉田道場)

瀧本くだらなさすぎ。吉田もこの試合を見て、道着を脱ぐのを決めたそうで……。モルモット扱いですな。菊田は勝ったのに榊原社長に叩かれてかわいそう。同じしょうもない試合をしてもいつまでも桜庭戦のオファーされる田村と、菊田の何が違うのだろう。


契約体重無し 1R10分・2R5分・3R5分
桜庭和志(日本/高田道場)
美濃輪育久(日本/フリー)

なんか……やっぱ桜庭重いなあ……。昔の軽快な動きが懐かしい、という人は多いんじゃないか。そして、この増量で今度はアローナに勝てるというのだろうか……? そんなことは、考えなくていいのかな。
美濃輪が脚関節を取りかけたとことかは、結構ハラハラした。が、内容に期待してたわりにはもっさりした試合で、ちょっと残念。


ヘビー級 1R10分・2R5分・3R5分
エメリヤーエンコ・アレキサンダー(ロシア/レッドデビル)
パウエル・ナツラ(ポーランド/高田道場)

ナツラ、その恐るべき実力の片鱗を見せる! アレキの巨体と互角に渡り合うテクニックは見応えがあったな。が、いかんせんスタミナ切れが早すぎた……。トム・エリクソンと5分1ラウンドでやったら面白いか? しかしアレキは豪快な打撃で決めるところばかり想像していたが、寝ても強い! フェイスロックで決めるってのもビックリ。痛みによるタップなんだろうが、いったいどんな力をしているのだろう。ヘビー級のトップに食い込むのもすぐそこではないか。


ヘビー級 1R10分・2R5分・3R5分
ジェームス・トンプソン(イギリス/チーム・トロージャン)
ジャイアント・シルバ(ブラジル/フリー)

HEROSヘビー級並の、大味な試合なんですよ。ただ、これをきっちり豪快なKOでまとめるようにもってくるところに、PRIDEの上手さがあるな。両者スタミナ切れでグダグダ、なんてことが想像しにくい。しかし当初の構想ではトンプソンVSコールマンだったそうで、やっぱりそっちの方が良かった。


スペシャルチャレンジマッチ PRIDE特別ルール 契約体重無し 5分2R
金子 賢(日本/フリー)
チャールズ・“クレイジーホース”・ベネット(アメリカ/フリー)

うーん、これが吉田VS小川より視聴率が上? 勘弁してよ。
煽りVより明らかに巨大化しているベネットに仰天。好意的に解釈すれば、ライト級の一線に立つべく肉体改造した、ということになる。が、単に俳優相手だからわざわざ絞らなかったのでは? ただ、体重アップは功を奏し、タックルをしっかりと組み止める。場内の金子コール(笑)にも動じず投げ捨てて上を取りパウンドを落としながらマウントを堅持しじっくりと腕十字へ……終わった。
ベネットは寝技がダメと思っていたが、余裕で極めてしまった。素人とはやっぱりものが違うんですね。
コテコテの関西弁で解説する高阪さんはいいなあ。バタバタするだけの金子の脚を見て、本物のTKシザースについて語って欲しかった。高田がタップやる前の代役解説だったわけだが、そのまま残っておいて欲しかったなあ。
正直、金子は、金子真理とやっても負けるような気がする。でも、これでも次の武士道参戦は決定だろう。

地味な展開になってもやはりタイトルマッチは見応えがあるし、そのプレッシャーの中であの結末を演出した五味は凄すぎ。ヒョードルもやはりさすが。ハントもどこまでトップに迫れるか楽しみだ。ここらへんの試合だけで大満足だったのだが、ちょっと余計なカードが多くて、散漫になってしまった感あり。PRIDEに「祭り」はそぐわないと思うのは僕だけでしょうかね? 武士道とヘビー級GPには今年も期待です。
posted at 2006/01/04 21:28 | ルシフ |
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2005/12/21

2005/12/31 『PRIDE男祭り』さらに3カード発表。 

さすがにこれで全部かと思ったのだが、おーい、まだあるってほんとかよ〜。チケットを買った人や、スカパー組には朗報であろうが。

http://sportsnavi.yahoo.co.jp/fight/pride/column/200512/at00007125.html

 
桜庭和志
美濃輪育久

普通なら、大した事ないカード、という風にオレの場合思いそうなものだが、これはなんとなく見たいカード。真剣勝負、というのとはちょっと違うのだが、動きのある見ていて楽しい試合が見られるような気がする。それだけに、桜庭の増量前に見たかったな。


エメリヤーエンコ・アレキサンダー
パウエル・ナツラ

ナツラかわいそう……。ノゲイラの次はアレキかよ。あっというまに叩き潰されるんじゃあないか。ナツラにはあまり期待感を持っていない。ノゲイラ戦もそこそこの適応を見せていたが、それなりにこじんまりとまとまって終わりではないか。


ジャイアント・シルバ
ジェームス・トンプソン

初心者向けのカードだそうだ。初心者向け=わかりやすい=レベルが低い、ということじゃないと思うんだがなあ。中華の基本はチャーハンだけど、チャーハン自体が大味でまずいってわけじゃあない。一応、来年のヘビー級グランプリの査定試合になるのかな?
ところで、トンプソン選手って人気ありますよね。私はアレキ戦しか見てないので、何が魅力なのかまったくわかってないんですが、どなたかお好きな方おられましたら、彼のいかなるところに着目すべきか語っていただけませんか。

posted at 2005/12/21 23:46 | ルシフ |
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2005/12/17

2005/12/31 『PRIDE男祭り』金子賢VSべネット! 桜庭VS田村は…… 

予想通り、というか、武士道で3試合をこなし、知名度も実績もほどほどのべネットが、俳優の対戦相手に登場。

http://www.prideofficial.com/free/news/details.php?id=1134716997

コメントの数々が泣かせる。もっともすぎて、言葉もない。ボビー戦を受けたアビディやベルナルドは、総合経験一戦の、素人同然の選手だった。だが、総合を本業としている選手が、経験ゼロの俳優との試合をブッキングされるというのは、屈辱以外のなにものでもないだろう。

 
K−1でも曙をプッシュしていた時に散々感じたことだが、「カード」を売るのではなく、一方の選手のみを売り出す姿勢が本当に気に入らない。試合をやる前から生き様だとかなんとか、榊原氏は相変わらず御託だけは達者である。そのフジテレビとDSEのお神輿にかつがれて、俳優様は本当に勝つ気でいらっしゃるのだろうか。
そして、契約しオファーを受けた立派な一選手であるべネットを、完全なヒール扱いで煽る見せ物主義。PRIDEもここまで転落してしまったのか。
正直、べネットも断るべきだったと思う。だが、今後の参戦やギャランティをちらつかされて、彼のクラスの選手が現実問題として断れなくても仕方があるまい。

昔、「幽遊白書」というマンガがあった。裏の世界の権力者が開催する闇の格闘技大会「暗黒武術会」というのが開かれるのだが、主人公とその仲間たちはゲストとして選択の権利もなく、無理矢理参戦させられ、過酷な試合を強制される。優勝すれば、どんな望みも叶えられるのだが、主人公の仲間の一人、飛影は、何を望むかと聞かれて、こう答える。

「この大会の黒幕全員の命だ。二度とこんなくだらん大会に呼ばれんようにな」

べネットにはぜひ読んで欲しいな。受けた以上は、しようがない。DSEが二度とこんな馬鹿げたオファーをしないよう、「PRIDE血祭り」、もしくは金子のタマでも潰して(反則ですけど)「PRIDE女祭り」にでもしてしまうのがいいだろう。

その一方で、桜庭VS田村が、田村がオファーを蹴ったことで流れた。
思い入れのある方には申し訳ないが、このカードも競技的には意味のない、ノスタルジーと見せ物主義で組まれたものとしか思えない。もちろん、人生をプロレスと格闘技に捧げてきた、出自を同じくする選手二人が、今は違えた道を再び交錯させ、激突する……そういった捉え方をすれば、これはそれなりに意義のあるカードであると思う。ただし、それは互いが戦いたいと望めばの話だ。ファンや興行会社が、当人の考え方を無視して、勝手な意味付けをして過去をだしに煽るのは、下品な行為である。二人の試合を見たい、と思うのは自由だし、見たいと思わせる二人でもあると思う。だが、「戦うべきだ」「組まなければならない」というのは、いったい誰がどんな権利で言ってることなのか?
正直、田村の考えはわからないが、彼が桜庭と戦うことに意味を見いださないのであれば、彼には断る権利があるし、その権利を行使できる発言権が(べネットと違って)あるというのは、幸せなことである。
posted at 2005/12/17 01:38 | ルシフ |
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2005/12/09

PRIDEに俳優・金子賢参戦! 

http://www.boutreview.com/data/news05/051231pride.html

まさかまさかという感じである。「世界最強」「真剣勝負」を、あれだけ声高に掲げてきたPRIDEに、タレントが出場してしまうとは……。大会のタイトルを、

『PRIDE 男祭り2005 麓−FUMOTO−』

に変えた方がいいんじゃなかろうか。もっとも瀧本対菊田あたりも、

『PRIDE 男祭り2005 中腹−CHUHUKU−』

とでもした方がお似合いだが……。
せっかくいいカードが出たと思ったのに、なんなんだ?

 
PRIDEに出ている選手というのは、遅くとも十代後半ぐらいから、人生の大半を格闘技に費やしてきた人間ばかりであろう。それは、柔道やキックボクシングなど、他競技からの転向組であっても例外ではないし、オリンピック出身者などなら、それこそ幼少の頃から取り組んできているはずだ。そして、そういった人間が世界中に多数いる中で、才能や環境、運に恵まれ、実力を開花させた一握りの人間が、「選ばれし者」としてその「運命」を試し「頂」を目指す……PRIDEの理念はそういうところにあるのではなかったのか。
一般人に門戸を開くのは良い。総合格闘技というジャンルの底辺を広げるべく、経験の浅い選手の試合を組み、その様を放送するのも、それがPRIDEの役目かという点をのぞけばそれなりに意味のあることだろう。だが、なぜ、金子賢なのか? なぜタレントなのか? 他の格闘技歴1年の20代男性ではいけないのか?

はっきり言ったらどうなのだろう。「視聴率が取りたいんです」と。

真面目な話はこれぐらいにして、下世話な興味だが対戦相手は誰になるんだろう。「一線級の選手」を当てるそうなので、ウエイトが73キロということは、当然武士道GPの参戦者から選ぶんではないか? ド素人の顔面を踏み付けまくってPRIDEのリングの厳しさを教える、というコンセプトでアゼレードに期待したかったところだが、なんとシュートボクセに出稽古に行ってるそうで、このラインは消えた。べネットとかはどうかなあ。K-1みたく、「知名度は高いがルール慣れしていない」駒がレコさんぐらいしかいない(それももういないけど)のが厳しい。中量級はアスリート揃い。タレントといい勝負しれくれるような弱い選手がいるとも思えないし。

あとは、五味’スーパースター’隆典に優勝したあとのマイクで、「僕のいないライト級は俳優に盛り上げてもらって下さい」とか、そういう気の利いたことをガツンと言ってほしいなあ。
posted at 2005/12/09 00:16 | ルシフ |
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2005/12/07

2005/12/31 『PRIDE男祭り』3カード決定。ミルコVSハント 

発表されたカードは、

ミルコVSハント
ヒョードルVSズール
シウバVSアローナ

の3カード。
小川対吉田を「男祭りらしい」カードとするなら、これらは「PRIDEらしい」カードと言えるだろう。ようやく面白くなってきた。やはり本当のトップ選手同士の試合がなければ、盛り上がらんよ。あとはショーグンやノゲイラの登場にも期待。

以下、簡単にカードごとの感想。

 
ミルコVSハント
うーむ、ハントはこの1年、いったい何をしていたのだろうか。適応力を見せてシウバに勝って以来、まったく試合なし。ギャラでもめてるとかK−1に戻るとか、おかしな噂が散々飛び交ったものだ。もっとも、本人はどこ吹く風なのかもしれないが……。
ブランクが空いたというのはマイナス要素だが、なんとなくイメージとしてハントは試合勘が鈍るとか、そういう感じがない。野生児と言われ、本能で戦っている面が強調されているせいかな? 離脱間際の頃のK−1では故障もあって戦績は良くなかったが、「何かやらかしそうな」雰囲気は常に消えなかった。パンチ一発で全てが終わる……ミルコとてそれは例外ではない。
ミルコにしてみれば、今年も多数の試合を重ね、泥にまみれ地獄を見て来たことが、年一回しか試合をしない人間の一発のパンチで全て否定されかねない。まして、距離を取って一撃で決める得意のスタイルが、ヒョードルに攻略され、バーネットにまで通用しなかった直後。恐ろしくリスクの高い試合になりかねない。

ヒョードルVSズール
うわあ、またも氷の皇帝の公開処刑が始まるよ。小川戦とどっちが早く終わるかな。ズールは戦闘竜に勝っただけで王者と戦えてしまうの? まさかの番狂わせは……ありえないね。スピードと技術に差があり過ぎる。

シウバVSアローナ
同じ相手に二回勝たないと王者になれないシステムの弊害を、アローナはクリアできるか? お見合いファイトで全然いいところのなかった前回のシウバだが、さすがに今回は対策を立ててくるのではないか? ショーグンはアローナを倒してるわけだし、何らかの攻略法は見いだしているだろう。
対するアローナは、同じ戦略で行くと苦しいんではないかな。シウバが打ち合いにきても、フィジカルの差でそうそうひけはとらないだろうが、3ラウンドあることを考えたら、あてにならないポイント狙いよりも、完全なる決着をどこかで狙うべきだろう。

いやあ、楽しみになってきましたねえ。

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