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観戦記 過去ログ PRIDE編

2006/5/5 PRIDE無差別級GP一回戦 観戦記

今日も大阪は夏日、太陽がまぶしい……。
自転車をすっ飛ばして30分、今年も大阪ドームへ行って参りました。

スタンドSの6列目ということで、角度ばっちり距離まあまあ、赤コーナー側の選手退場口の真正面。しかし去年よりも席を取ったのはだいぶん遅かったのに、かなり前だよ。最終的には軽く埋まった感じだったが、やはりチケットの売れ行きは若干落ちていたのかな?
2000円のパンフレットを購入。銀ピカで豪華だが、相変わらず中身はゼロに等しいよ。だって全選手載ってないんだもんな。当たり前だが。そして、ケンドー・コバヤシと共に写真に出てる桜庭が痛々しい。マンガの登場人物紹介とかにもばっちり出てるし。
さて、高田本部長の挨拶でスタートだが、彼が登場するたびに「桜庭のことかな」とあちこちから聞こえる。いや〜罪深いね桜庭(笑)。

▼第1試合 スペシャルワンマッチ
ローマン・ゼンツォフ(ロシア/レッド・デビル)
VS
ギルバート・アイブル(オランダ/ボスジム)

「皇帝の影武者」ってのはゼンツォフのパーソナリティを考慮するにどうかと思うが、こういうジム内の関係を煽るのは割と好きだな。もっとアレキと共に、ヒョードルの首を狙う者を狩る役目に据えてあげてほしいのだが……。
打撃で攻勢をかけるアイブルをあっさりとテイクダウン。寝技地獄で追い込み、立ち上がり際に膝をもらうもパンチの応酬でKO! ばったりと倒れたアイブルに、追い打ちしようかためらいながら、チラリとレフェリーを見やりつつそーっとパンチを落とそうとするゼンツォフ……レフェリー、早く止めろ!
どうでもいいワンマッチだったので、早く終わってくれと思っていたが、まずまず早く終わった。アイブルはもう勝つイメージがまったくなくて気の毒。ゼンツォフももう少し手応えのある相手と当てて欲しい……と思っていたら、仰天のサプライズが!

「これにより、ローマン・ゼンツォフ選手のセカンドラウンド進出が決定しました!」

え!? いつそうなったの!?

「失礼しました、この試合はワンマッチでした」

やれやれ。

▼第2試合 PRIDE無差別級GP2006 1回戦 1R10分・2、3R5分
アリスター・オーフレイム(オランダ/ゴールデン・グローリー)
VS
ファブリシオ・ヴェウドゥム(ブラジル/チーム・クロコップ)

さ〜て、お楽しみはこれからですよ。
並んでみるとファブリシオがでかい! 身長も同じぐらいですか。
ところで、今回は無差別級特別ルールということで、グラウンドでの蹴りは体重差が20キロ未満なら、体重の軽い方が有無を選択できるとのこと。つまり、たとえ1キロでも軽ければ、通常のルールを選択しなくとも良いわけだ。今回はアリスターの方が体重が軽いので、選択権。どっちを選んだかは〜え〜忘れました。すいませんね、でも試合にはあまり関係なかったんで。
パンチの応酬と、組んでの膝の打ち合い。当然アリスター有利の展開。ファブリシオは何度かテイクダウンを狙おうとするが、アリスターの腰が強い。逆にパワーで勝るアリスターが、軽々と抱えてボディスラム気味にテイクダウン。が、しばらくガードポジションだった後に、自ら離れる。ファブリシオもさっと立つが、そこで攻撃を仕掛けないアリスターは、スタンド勝負狙いか。打ち合いで若干優勢、テイクダウンという流れでアリスター有利のまま1ラウンド終了。ファブリシオは打撃は出すが、攻め手がない。
2ラウンド、ヒョードルVSノゲイラ三度目を彷佛とさせる展開で、アリスターがこのまま押し切るかと思ったのだが、そうはいかなかった。ついにテイクダウンを取ったファブリシオ、アリスターは弱点のスタミナ切れを起こしたかと思ったが、勢い余ってアリスター場外に飛び出る。ファブリシオはドントムーブを主張したが、レフェリーは無情のブレイク。ファブリシオは千載一遇のチャンスを逃し、再びアリスターがテイクダウン。が、ガードポジションでなにをぼーっとしていたのか、アリスターなんと腕を取られアームロックでタップ。
おいおいという結末、アリスターはやっぱりスタミナ切れ? サイドを取ろうとする様子もなく、スタンド勝負という作戦だったと思うのだが、アリスターは立つならさっさと立つべきだった。自滅臭い。でもファブリシオは粘り勝ちで良かったなあ。

▼第3試合 PRIDE無差別級GP2006 1回戦 1R10分・2、3R5分
高阪 剛(日本/チーム・アライアンス)
VS
マーク・ハント(ニュージーランド/オシアナスーパーファイタージム)

これは体重差ありすぎで無差別ルール。
高阪は身体の仕上がりがすごいよ。相当気合いが入ってる感じ。で、いきなり打撃戦を仕掛ける! おもわずこっちがひえっとなってしまいそうな、無謀な挑戦。ハントにしてみれば望むところだろう。幾度か細かいパンチが当たるが、高阪は真っ向勝負で、逆にハントを後退させる。すげえすげえ、会場も大盛り上がり。ハントも一瞬棒立ちになり、頭を振るポーズ。そんなのK−1でもバンナやセフォーにしか見せた事ないぜ。グラウンドでバックを取り、さらには腕を取る……が、ハント、これは強引に抜いて決まらず。後になってみればこれが唯一最大のチャンスだった。
その後も、果敢にパンチ勝負をかける高阪だが、ここからグラウンドに行けない。パンチのヒット数は変わらないんだが、高阪は見る見るうちにダメージがたまる。ハントも右の大振りを控え、左ジャブを鼻っ柱にこつこつ当てるが、これが効いてしまうんだな。
2ラウンドに入っても、パンチの応酬が続くが、これがハントの必勝パターン。高阪はタックルもことごとく切られ、万事休す。ダメージが大きすぎるのか、タックルを切られたあとに土下座スタイルになる場面が増える。ルールで蹴れないためにハントは何もしないが、もはや限界は明らか。最後はパンチを受けてコーナーを拝んだところで、レフェリーが止めた。
高阪の気迫が凄かったが、体格差に全て潰された感じ。並の相手ならパンチで倒していたろうが、相手が悪かった。でも素晴らしい試合でした。お疲れ様です。

▼第4試合 PRIDE無差別級GP2006 1回戦 1R10分・2、3R5分
ジョシュ・バーネット(アメリカ/AMC)
VS
エメリヤーエンコ・アレキサンダー(ロシア/レッドデビル)

さ〜て、本日のメインイベント!
共に身体はばっちり絞り、グッドシェイプ。アレキサンダーが左のガードを下げ……おいおい、フリッカー? パンチは相当練習してきたようで、リーチの差もありジョシュの顔面にバシバシと当たる。しかしジョシュもそこはさすがの好調ぶり、頭を振って痛烈なダメージは受けずに済ます。
緊迫感はあるながら、静かな展開。しかしやはりヒット数で上回るアレキサンダ−が徐々にペースをつかむかと思えた。……が、やっぱり十分間ボクシングってありえないよね。スタミナのやや落ちたアレキに対し、ジョシュが徐々にプレッシャーをかけはじめる。
そして2ラウンド、バテバテのアレキをテイクダウンしたジョシュが、がっちりアームロックを極めタップアウト! なんでもアレキは右拳を脱臼してたそうだが、大阪は暑いしロシア人のスタミナはやはり落ちていたのか。ジョシュは逆に、打撃を凌いで得意のグラウンドに持ち込む、猪木祭りのシュルト戦でも見せた逆転パターン。打撃は結構ガンガンにもらったりしてひやひやしたんだが、最後はきっちり決めた。

▼第5試合 PRIDE無差別級GP2006 1回戦 1R10分・2、3R5分
藤田和之(日本/フリー)
VS
ジェームス・トンプソン(イギリス/チーム・トロジャン)

さてさて、藤田登場。実際のとこ、藤田の実力はこの3年の内にどう変わっているのか? そこのとこには要注目。
なぜかゴング&ダッシュを仕掛けないトンプソン、こういう冷静さが裏目にでることって多いよな……と思ったのだが、なんと藤田がここから何も出来ない。タックルをことごとく切られ、パンチの打ち合いでもリーチ差があるせいかクリーンヒットはトンプソン。そしてコーナーに詰め、身長差を生かした膝蹴りが顔面にグサリ!
もうオレの心の中では大トンプソンコール。トンさん、実に冷静。完璧なゲームプランではないですか。手が出ず、一方的にローキックを浴びる藤田。いいぞいいぞ、じっくり行こうじゃないか。とはいえトンプソンのガードも完全とは言えず、時折藤田のフックが当たる。そして1ラウンド終盤、強烈な膝を次々と当て、苦し紛れのタックルを切って上と取るトン。いいぞ、そのまま追い込むのだ! だが、ここは立ち上がった藤田が反撃のラッシュ、トンも受けて立ち、大振りのフックを振り回す! しかしここは回転の早さで勝る藤田のフックが当たり続け、ついにトンの意識を吹き飛ばした。
くそ〜惜しい! あとちょっとだったのに。トンプソン、優勢なんだから、何もノーガードでパンチ振り回さんでも。しかし想像以上に互角の闘いだったなあ。というか、テクニックではトンプソン?と思ってしまうほどだった。
逆転劇に会場は大盛り上がり。オレは一人ブーイング。

▼第6試合 PRIDE無差別級GP2006 1回戦 1R10分・2、3R5分
美濃輪育久(日本/フリー)
VS
ミルコ・クロコップ(クロアチア/チーム・クロコップ)

ぎゃーミルコだ! K−1の頃から好きな選手だったから、初めて生で見られて感慨深い。煽りVは、これが一番良かったかな。ミルコは入場曲も「WILD BOY」に戻して登場。しかしなんというか……オーラがないなあ。老け込んだ顔、力強さよりもスリムさの目立つ体つき。表情は険しいものの、それは獲物を狩ろうとする狩人のそれではなく、待ち受けた死の宿命に挑む戦士のような……どちらかと言えば高阪などに近い格闘家としての年輪の方をより強く感じさせた。かつてクロアチアの法のために警察官となった男は、犯罪者を「狩る」立場から、いつしか街を「守る」立場の男に変わって行ったのか。
そんなわけで燃え尽き症候群のミルコさんに、やる気だけは一人前のリアルプロレスラーが挑む!
試合が始まって、まずパンチを繰り出すミルコ。今回は引かずにプレッシャーをかけていく作戦の様子、当たり前か。美濃輪はパンチをぎりぎりで避けながら、下がって粘る。
後ろの方の席の奴が、連れに解説を入れている。「ミルコは、今回美濃輪を舐めてるから、全然練習してないで」「え? そうなん?」「せやからすぐスタミナ切れるで。3分たてば美濃輪に勝機ありやな」
しかし美濃輪のあびせ蹴り気味のタックルもあっさり潰したミルコ、コーナーに詰めた美濃輪をきっちり首相撲でホールドして強烈な膝蹴り、美濃輪がたまらず引き込もうとしたところを強烈なパウンド一閃。横を向いたところにパンチの雨を降らし、あっさりと試合を決めた。後ろの奴! 高田みたいな解説、得意顔して入れてるんじゃあない!
いや〜、ちょっとミルコ怒ってたかな。オーラゼロにも関わらず圧勝したが、変身した美濃輪でも変身してないミルコにまったく通用しないということですかな。つまらね〜。噛ませ犬当ててるんじゃあないよ。

オープニングの前の全選手入場の時に感じたのが、やっぱりリングにヒョードルがいて、ジョシュ、ハントという他団体のチャンプがいて、こちらはオーラ全開のノゲイラが出てきて、オーラは無いながらもヒョードルとノゲイラとタイトルを争ったミルコがいる。その首を狙うアレキ、ファブ、アリスターなどがずらりと並ぶわけだ。ここらへんの選手、特にTOP3と呼ばれる三人は、本当に正真正銘の王者とそれに次ぐ実力者で、最強を目指すPRIDEの世界観そのものと言っていい。今回はシウバやコールマン、ショーグンなど期待した選手が出てこなかったGPだが、それでも本当のトップ選手が何人も出ているわけで。
そんな中に、美濃輪やズール、西島が、GPの一回戦に彼等と同列で並んでいる、というのが、本当に滑稽に感じられた。可哀想なぐらいに場違いだった。いくら会場人気があろうが、試合をすれば見せ場なくぶざまに叩き潰されるしかない。そんな相手をトップ選手にぶつけることは、リスペクトを欠いた失礼なことだ。ミルコのマイクは短かったが、当然だろう。勝って誇れる相手ではないからだ。
で、負けたのにオイオイやってる美濃輪は本当に度しがたい。ジャイアント・シルバと一生イロモノファイトやってるのがお似合いだ。

▼第7試合 PRIDE無差別級GP2006 1回戦 1R10分・2、3R5分
アントニオ・ホドリゴ・ノゲイラ(ブラジル/ブラジリアン・トップチーム)
VS
ズール(ブラジル/B-TOUGH)

先も書いたが、ノゲイラ先生はオーラ全開。存在感も気合いの入りようも、どれを取っても他の選手より一枚上だ。対するズールはでかい。身体の大きさという意味では確かに存在感充分だ。
経過は書くまでもないが、あっさりとテイクダウンしたノゲイラが、じっくり腕を取って十字を極めてしまった。109キロに増量したノゲイラのパワーは、この相手を押さえ込むのには生きたなあ……というぐらいの感想しかない。くだらね〜デブは美濃輪とでもやってろよ。よりによってなんでこんな雑魚を呼んだんだろう。組み合わせ入れ替えて、ノゲイラVSゼンツォフ、ズールVSアイブルやった方が面白かったなあ。

▼第8試合 PRIDE無差別級GP2006 1回戦 1R10分・2、3R5分
吉田秀彦(日本/吉田道場)
VS
西島洋介(日本/高田道場)

吉田の牽制のハイキックを下がってかわす西島。タイミングを計った吉田はテイクダウンし、柔道着をつかんで耐える西島をじっくり捌くと、三角締めで極めた。
……これもひどい試合だったなあ。佐竹引退試合に次ぐつまらなさだった。西島が勝負にこだわり、ちゃんと練習している真面目な選手である、と。それはいい。だが、ここまで決定的に技術のない選手をメインで起用する意味はどこにあるのか。武士道の前座試合でもやらしてりゃ充分だろう。

前半は面白かったのだが、後半テンションだだ落ち。ま、こうやってけなすのも楽しいもんですから、それでチケット代の元は取れました。楽しかったよ。同じチケット代で東京もんが何倍も面白いカードを楽しむと思うとむかつきますがね。DSE的にはスターも全員残り、全試合一本勝ちで万々歳だろう。ぶっちゃけ、このカードでという条件付きなら、最高の大会でしたよ。でも、前提条件となるカードのメイン以下三試合がクソなわけで、どうしようもないよ。田村、横井、ランデルマンが素晴らしい選手だったように思えてしまった。
会場には五味も来ていたが、挨拶はなし。こりゃ次の武士道出ないかもな。で、桜庭関係も一切なし。まあ当然か。

帰りも自転車、熱を帯びた身体には、夜風が気持ち良かったですな。気分的にはミルコというか……これぐらいの興行では満足してやらんぞ(笑)。もっとオレを楽しませてくれよ!
2005/4/23PRIDEミドル級GP開幕戦

非常に過ごしやすい、格闘技日和となった今日、午後三時。試合開始より一時間前に、私は会場入りした。
大阪ドームでの観戦は三度目だが、今回は初めてのスタンド席。距離よりも角度を優先した選択。席に着いてみると思いのほか距離があったが、角度的には問題なし。また赤コーナー側の選手退場ルートが真正面で、引き上げる選手の表情が良く見えそうだ。

パンフレットだけ買い(2000円でした)、文庫本を読みながら試合開始を待つ。スタンド席だからか、売り子が来てビールやジュースを売っている。雑念を入れないために、飲み食いは無しと決めているので、何も買わずにおく。どうせ今日の位置なら双眼鏡覗きっぱなしだし。
後ろの席に座っていた中年男性が売り子を呼び止め、ビールとつまみを買い、その際にこう聞いた。
「これ、試合中も売りに来るん?」
「売らないっす」
当たり前だろ! 野球じゃねえんだよ! 殺すぞ!

そうこう言ってる内に高田登場で、出場選手の呼び込み。中村とランデルマンをのぞく全選手が入場! スタンドだから会場全体がよく見渡せ、なおかつ音響効果が良く聴こえるせいもあるが、その瞬間の盛り上がりはやはり凄い。最近のKー1とは、やはり一味違う感じだ。

さて、第一試合は中村とランデルマン。
上になってもなぜかまったくパウンドを打たないランデルマン、スタンドに戻ってもなぜか右のガード上げ過ぎ! 相手はミルコじゃないんだから、ハイキックなんてこないよ! 得意の投げで上を取った中村がこつこつと塩パウンドで優勢! 幾度か関節を取りかけるが、ランデルマンは(ここでだけ)驚異の身体能力を見せ、くるっと回って外す。
終始そんな展開が続き、早々とスタミナが切れたのか、ランデルマンはせっかく上を取っても何もしない。
会場の空気が物凄い勢いで冷えていく中、中村判定勝利が告げられたのであった。
しょーもな〜、何も攻撃してないのにスタミナが切れるってどういうこと?
第一試合から凄まじい塩興行の予感がひしひし。大丈夫なのか?
中村選手は前座試合を見せて、後の試合のレベルの高さを際立たせるという第一試合の大役を無事に果たしたのでありました。

冷えきった試合をさらに凍らせるか、第二試合アローナVSリスター!
アローナ入場の時、コアなファンからか若干声援が湧いたのがいい感じ。
リスターはやはり打撃が全然ダメで、スタンドではアローナがペースを取る。
アッパーなどが危うく当たりそうになり、リスターはグラウンドに持ち込んで逃れる。が、こちらも若干だがアローナ優勢。リスターは執拗に足関節を狙う……というと聞こえはいいが、最後の方はそれしか出来ないという感じ。
第一試合よりレベルが高いのはなんとなく客席にも伝わったようだが、さらに温度は冷える、冷える。

第三試合、近藤VSボブチャンチン!
冷えきった会場を、凍土の大地からやってきた男が熱く沸かせる……という展開を大期待。これはKO必至だろう……と思いきや!
な、なんと、打ち合う宣言をしていた近藤が「全く打ち合わない」ではないか!
ま、別にそれは作戦としていいんですけど、なんとグラウンドでもボブチャンチンが圧倒! ガードポジションでもお構いなしにパウンドを落とし、アームロックであわやという場面も作る。
後半はほぼマウントを取りっぱなし。近藤は必死にマウント返しを計るも、ボブチャンチンは驚異のバランスで近藤を押さえ付け、細かく拳を落とす。
腫れ上がった顔で判定を聞く近藤。さすが不動心、圧倒的な不利の状況にも心は折れなかったが、まさに折れなかっただけという試合だった。
ボブチャンチンはげっそりと痩せ、幽鬼のごとき表情。この顔でコンディションベストなのか。怖いよ。

第四試合はアリスターVSビクトー。
UFCのチャンピオンというのがいったいどれほど強いのか、気になる。沈滞ムードのドームを、何とか盛り上げて欲しい。
序盤は様子見の立ち上がりだったが、グラウンドでイエローカードをもらったアリスターが、ファーストコンタクトで打撃戦に自信を持ったか速攻を駆ける。ビクトーはややスピードに押された感じでグラウンドへ。今度はビクトーにイエローカードで再度スタンドで再開、ここでアリスターの膝が直撃! 崩れたビクトーをさらに攻め、なんとフロントチョークで極めてしまった。
今日初めての一本勝ちに、ようやく場内が湧いた。しかしビクトーのいいとこなしぶりが気にかかる。

そして第五試合、ホジェリオVSダンヘン。超実力派対決というコピーが入るが、裏を返せば判定必至ということだ。
お互いあまり寝技には行かず、スタンド勝負となるが、ややホジェリオ優勢かと思われた一ラウンド後半、上を取ったホジェリオがそのまま腕十字を極めて圧勝!
あら〜? ちょっと拍子抜けです。ダンヘンは調子悪かったのか? 何にせよ大晦日に続いての二度の調整失敗となれば、もう弁解の余地はないだろう。

ここまでで三時間! いや〜膠着多くて疲れました。動くのもイヤになって、そのまま20分の休憩、一歩も動かず。
上から見てるとまばらに空席もあり、やっぱり埋め切るまではいかなかった模様。後の発表では4万5千人でした。まあまあの数字でしょうか。秋のKー1はどれぐらい埋められるかな?
会場の演出を見ていて思ったのが、煽りから入場から試合開始のタイミングから、印象的に全部テレビと一緒なんですね。フジの地上波放送がうまく作ってあるということなんでしょうが、なんとなく生ならではのお得感は薄い。まあ私が騒がずに見る質でもあるせいなんですが。

休憩明けの第六試合は、桜庭VSユン。
桜庭人気はやはり凄く、いっぺんに場内が盛り上がる。対するユンは拍手もなくブーイングが……まさに大アウェー。
そして、開始早々、一分も経たずにユンは殴り倒された! 会場は大盛り上がりなんだが、ほんとにこれでいいのか……? 弱すぎない?
一番盛り上がったのがここというは、ちょっと寂しいなあ。

終了が一体何時になるのかと危ぶんでいたが、秒殺が挟まって大分短縮された。そして、次もKO決着確実!
ジャクソンVSショーグンの始まりだ!
とにかく気合い充分の両者。ショーグンは前日に計量に苦しんだということで心配していたのだが、まったく問題はなさげ。
開始早々、ショーグンのパンチがヒットし、勢いを感じさせる。しばらく差し合いからブレイクの展開が続くが、徐々にショーグンの膝が当たりだし、ジャクソンは失速。後で聞いた話では、どこかからすでに肋がいっちゃってたらしい。とはいえ折ったのはショーグンなんだから、文句は言えない。その後もパンチと膝の波状攻撃で、なんと昨年準優勝のジャクソンが一回戦で殴り殺されてしまった!
なんてこった。ショーグン強すぎ。
次の試合が今から楽しみだ。

メインイベントは吉田VSシウバ。ん? なんでシウバが青コーナーなんだ!
シウバはやや慎重な立ち上がり、吉田も積極的に攻めようとはせず、シウバが打ってきたところに投げをうってグラウンド狙い。吉田が上になったりサイドを取った時の盛り上がりが凄い。
一ラウンド、二ラウンドは大きな差はなかった感じだったが、吉田若干不利か。三ラウンド、その吉田はまったく前に出なくなり、お見合いファイトを展開。シウバはそこへローをしつこく蹴り続ける。そのローが完全に効いてしまったか、吉田痛そうな表情。総合でローキックってのは結構リスキーなもののはずなのに、シウバが悠々と蹴ってるあたり、すでに勝負ありの印象。
最後に脚を取りかけて見せ場を作ったのはさすが吉田だったが、内容的にはまたも完敗か。
が、なぜか判定は一者吉田。はあはあ言ってる吉田が物凄い驚いた顔をしていた。やめろよ、こういう判定。
結果シウバ勝利で、まあ良かったんですが。

終わったら丁度八時半。
いやあ、面白かったなあ(ほんとか?)。でも全体的には普通の興行で、盛り下がりも盛り上がりもありで、良かったんじゃないでしょうか。近藤、ビクトー、ダンヘン、ジャクソンなどが、いいとこの全くない無惨なまでの敗北を喫したのが、なんか後味の悪い原因でしょうか。五分の展開から負けたわけじゃなく、最初から力負けして印象悪し。次に出て来ても、今日のていたらくでは素直に応援できなくなった。

さて、次は6月。お馴染みのメンバーが残った準々決勝、今から楽しみですね。
ちなみに予想は五つ当たりました。門外漢の割にはまあまあ? 試合内容はまったく当たってないけど……。

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