▼第1試合 -70KG Japan Tournament1回戦 3分3R延長1R
城戸康裕(谷山/K-1 WORLD MAX 2008日本トーナメント優勝)69.9kg
VS
龍二(リアルディール/第2代RISE-70kg級王者)70.0kg
ローが切れてる城戸。龍二のパンチの打ち終わりに必ず返す。動きもいいし、今日は良さそう……と思ったら、コーナーに詰まってるのにロー蹴ってしまい、右ストレート被弾でダウン! あちゃ……。ちょっと色気出し過ぎたか? 詰める龍二に対し、ワンツーからハイ、膝を狙って押し返す。
放送カットで3ラウンド、逆に右ローも効かされ絶体絶命の城戸。膝連打でローブローを当ててしまい、スリップもして印象悪い。後半パンチで押し返す。クリーンヒットは龍二だったが、城戸のパンチも今までのイメージを覆す命中率。最初のダウンさえなければ……。
それでも延長かと思ったが、2ー0で龍二。
ん〜、結果論だが、城戸は少々浮き足立っていたか? もう少し落ち着いていれば最初のダウンはなかったろう。もちろん、最後の追い上げもなかったろうが……。龍二はパンチを相当被弾したと思うが、タフだね〜。
▼第2試合 -70KG Japan Tournament1回戦 3分3R延長1R
名城裕司(K NETWORK 国士会館)69.75kg
VS
長島☆自演乙☆雄一郎(魁塾/K-1 WORLD MAX 2009ベスト16) 70.0kg
いきなり突っ込んだ名城、パンチの交錯の中、左フックまともにもらって前のめり! ああ……右ガード下がり過ぎだよ……。で、やっぱりちょっと小さいか。この3年で、あまりフィジカルは変わってないっぽい……。なおも打ち合いになり、幾度かヒットさせるも、再び自演乙のフックをもらってバッタリ!
んん〜、ちょっと無理があったか? たぶん……賭けに行ったんだよな、最初からラッシュして。3年のブランクを埋めるためにギャンブルに出て……そして散ったのだ……。
自演乙は身体も張っていて、仕上がり良さそう。
▼第3試合 -70KG Japan Tournament1回戦 3分3R延長1R
中島弘貴(バンゲリングベイ・スピリット/Krush 70kgトーナメント2009優勝)69.8kg
VS
TATSUJI(アイアンアックス/RISE DoA TOURNAMENT’05優勝) 70.0kg
ジャブで距離を取り、右ローも当てるTAT。今日は足を止めないな。1ラウンド、中島の右ストレートもきっちりブロックし、翻弄する。やっと本来のポテンシャルを発揮したか、という印象だな。カウンターも小さく当て、完全に優勢のまま1ラウンドを終える。これはこのまま行くか……と思ったのだが、2ラウンド開始早々、中島の右がテンプルにヒット! 一発で完全に効かされ、横転! スリップ気味だったが、すぐに立てずダウン宣告。これは痛い……。さらに中島の追い打ちを浴び、ヒットの後に数発分置いてから、足をもつれさせて倒れる。スリップかと思ったが、ここでまたもダウン宣告でKOとなった。2度目のダウンは続けても良かったかとも思うが、脚に来てたししゃあないか。
やっぱり……TATは悲しいぐらいに打たれ弱くなってたな……。勝った試合も負けた試合もそれなりに見て来たが、前田戦以降、効かされなかった試合を見た事がない。技術が上がる反面、打たれ強さはどんどん低下していたか……。5年目の挑戦が、静かに終わった。
中島はKrushの時は泥仕合なイメージだったのに、えらく破壊力アップしてるぞ?
▼第4試合 -70KG Japan Tournament1回戦 3分3R延長1R
山本優弥(青春塾/K-1 WORLD MAX 2009第3位)69.85kg
VS
日菜太(湘南格闘クラブ/Toshin Family/初代RISE 70kg王者) 70.0kg
事実上の決勝と言われた試合。
日菜太の左ミドルと、山本の右インローの蹴り合い。ローから飛び込む山本だが、日菜太の右ジャブと左ストレートが全部正面から突き刺さる。さらに回っての右フック、左ミドルが冴えに冴え、幾度も山本の顎が上がり、上体がゆらめく。それでも前進し続ける山本だが、有効打は完全に日菜太。1〜2ラウンド通じて圧倒。しかし……なんで倒れないんだ? 日菜太強いんだけど、こうして見るとペトロシアンって凄過ぎるね……。
3ラウンド、やや蹴り疲れたか、ロープ際で回るタイミングを逸することが多くなった日菜太。何発か山本のフック、ストレートを被弾する。ぐらつきながらも押してミドルで粘り続け、タイムアップ。
判定は日菜太圧勝。完璧な試合運びだったな……ワンマッチなら(笑)。終盤かなり打たれたし、ダメージが心配。
▼第6試合 -70KG Japan Tournament準決勝 3分3R延長1R
龍二
VS
長島
う〜む、万全なら龍二有利だったろうが、ダメージが違いすぎるか。
序盤からコンビネーションを被弾した龍二、作戦を変えたか、丁寧にジャブを突いて行く。ああ、これはいいんじゃないかな、横の動きに惑わされず、飛び込み際を狙ってダメージを蓄積させれば……と思ったのだが、縦拳からのフックの切れが予想以上。逆に被弾しロープ際に詰められ……ついにうずくまってしまう。ああ……これもう頭クラクラしてるんだな……。立ち上がり、右ストレート左フックを合わせて抵抗したが、またも滅多打ち。再びしゃがみ込んでしまった。
またもノーダメージの自演乙。いや、今日は距離感の調整もいいし、ボディへの打ち分けもいい。いやな軌道で出てくるフックを、みんなまともに受けてるね。
▼第7試合 -70KG Japan Tournament準決勝 3分3R延長1R
中島
VS
日菜太
前進する中島に、日菜太はやはり左ミドル。スタミナはまだ余裕か? 完全に同じ作戦でワンツーも伸ばし止めにかかる。が、中島は止まらず、キャッチしてロープ際でもつれる。下がりながらミドルを狙う日菜太、コーナーに詰められ、回り切れずに戻ってプッシングしようとしたところ、ぴたりと距離を合わせた中島、フルショットの右フック! 手を伸ばして顎は隠してた日菜太だが、思いっきりテンプルを叩かれ、前のめりに! 意識はあるが身体が動かない……!
衝撃の一撃KO! 事実上の決勝を制した優勝候補が、まさかの惨敗!
んん〜、しかし日菜太はそれまでのダメージはあったかもしれないが、凄いパンチだった。コーナーという危険地帯で中途半端に逃げようとした日菜太の、一瞬の判断ミスだな。
いや〜、まさかのKOが4つ並び、決勝は自演VS中島!
▼第5試合 スーパーファイト 63kg契約 3分3R延長1R
渡辺一久(フリー/プロボクシング第52代日本フェザー級王者)62.95kg
VS
DJ.taiki(Team Nakano/2002年全日本アマチュアシュートボクシング中量級優勝) 63kg
箸休め的試合。
コールん時のtaikiが不気味だ。タイ練習の成果か、きっちりローを合わせるDJ。軽く蹴ってるように見えるが、想像以上にタイミングがいい。これは後々効いてきそうだ……。懐が深いので、渡辺のパンチも被弾せず。
2ラウンド何かが起こるはずだったのだが、まさかのカットで3ラウンドに突入。DJがはあはあ言いながらローキックを蹴り込みまくる。ん〜、キックボクサーなら、一発きついローを入れたがるか、ハイでも狙うところなんだが、DJはやけくそ気味に小さいローの連発! ラウンド終盤には奥脚も蹴り始める。疲れてる割には余裕あるな……。渡辺はパフォーマンス出す余裕もなしか。
2ラウンドまではイーブンの採点だったのだが、最終は棒立ちにさせられた渡辺がポイントロスト。またこのパターンか……という感じの結末。まあ二年目の選手なんだからこんなもんでしょ〜が……KOされないだけ鈴木悟より遥かにマシだろう。しかし成長が見えないね。
▼メインイベント(第10試合) -70KG Japan Tournament決勝戦 3分3R延長2R
自演乙
VS
中島
いや〜、まさかの決勝になったね。自演乙のコンビネーションについていけない中島が、なかなかハードヒットできない。長島はフェイントもうまく機能させて、ヒットを立て続けに奪っている。いや、ほんとに今日は好調だ。去年の連敗してた頃が嘘のよう。
しかし2ラウンド、ついに中島の右が炸裂し、ふらふらと崩れる自演乙。距離が合ってるだけに、ちょっとの隙でヒットするな。が、まだ動きは落ちない。
そして3ラウンド、リードを奪ったものの前に出る中島、自演乙も真っ向勝負、お互い被弾しながらも壮絶な打ち合いに。有効打を当て続けるのは自演乙! シーソーゲームを制したのはドンピシャの右フック。中島はダメージの蓄積もあったか、倒れて立ち上がれず。
自演乙が優勝! コヒ欠場も攻め続けたことも組み合わせも、全てが味方したな〜。コンディション調整も完全で、実力をフルに発揮しての優勝。パフォーマンスも抑え気味にして、集中力を高めて来たか。しかしオールラウンダー、ハードキッカーと当たらずに優勝してしまうとは……。
壮絶な打ち合い続きで面白かったが、他の次世代スター候補が全て潰れるという、いかにもK-1らしいトーナメントであった。勝った者が全てを得る……これだね。しかし、魔裟斗不在と打ち切り危機で、選手はここまでやる気を出すのか。そんな危機的状況を待たなくても、もっと個人個人のリリースを匂わせて危機感を煽って行けば、自然と熱くなるんじゃないか?ともちょっと思ったのであった。なんか競争原理の行く先が間違っているように思うんだよな。
ん〜、しかしこれで70キロは当分試合なしか? まあいいか、5月はIts showtimeがあるから……。う〜ん、佐藤や自演乙がいちいち吠え合わなくても、自然に「観たいもの」を観る住み分けは進んで行くような気がして来た。今回が結局視聴率を取るのかは知らないが、外国人を排除して、殴り合いだけ見せることにK-1MAXは特化していくのだろうか?
放送はなかったけど、佐藤さんはザノリニを一蹴。小宮山も口だけのテイクヒーローに何もさせなかったそうで……。
魔裟斗後のMAXをめぐるイデオロギー闘争は、まだまだ続きそうだ。自演乙優勝で、放送の首はつながり……よりキャラクター路線に振り切れるのかな……?
[7回]
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ちょっと泣きそうになりました。
渡辺対タイキより佐藤選手を放送してください。
フィジカルの重要性は感じますね。同程度の骨格でも外国人はパワーが強いですからね。ほんとうに魔裟斗選手や、佐藤選手のフィジカルと技術は日本人離れしていると。
次のWGPも期待ですね。
Commented on 2010/03/27 Saturday 23:57:35
by joachim | コメント編集
渡辺VSDJは放送始まったので、てっきり派手なKOになったかと思ったんですが、しょーもなかったですね。とは言え、あのムードの中でローを蹴り続けるDJは、やはりハート強いですね(笑)。佐藤の試合も見たかったです。
佐藤は身体ガリガリの頃でも、チャップマンとかに勝ってましたから、信じられない選手ですよ本当に。でも他の選手もまだまだ上げられると思うので、期待したいです。
Responsed on 2010/03/28 Sunday 20:29:45
by ルシフ@管理者
佐藤を日本トーナメントに出てもらってもよかったかなと思います。
基本的にボクシング下手な選手ばかり(タツジ除く、でも彼は・・・)の日本トーナメントと違い
欧州の選手はクラウスなどボクシング特化の選手を除いてもみんなある程度パンチ上手いので
自演乙では対世界は無理かな~と思いますね。
優弥選手が去年いいところまで行きましたが、よく考えるとドラコに勝っただけわなけで
やはり佐藤にしか期待できないというのが現状ですかね。
自演乙はなんとか開幕戦のカマル(になるでしょ、どうせ)だけでもなんとかしてくれればってとこでしょうか。
体格小さくてパワーはあるけどガードが甘い相手なんで。
Commented on 2010/03/28 Sunday 00:07:16
by 空也 | コメント編集
日本人選手の開幕戦は国内でやるらしいんで、カマルはないでしょう。自演乙には、たぶん「総合代表」とか何とか言って、DREAMから誰か引っ張り出してくるんじゃないですかね。でもKjとかジダでも危ないか……。
Responsed on 2010/03/28 Sunday 20:33:35
by ルシフ@管理者
自演乙は素晴らしい。もう格闘ピエロではないです。
しかしながら、感動に酔いしれた裏側で、ルシフ様が懸念されているような問題が頭の片隅をよぎったのもまた事実。
あのクオリティをこれからも選手に強要させられると寿命が縮みますよ。
その後の亀の試合が我々の心に何も残さなかったことは事実ですが、ペトさんや佐藤のような職人気質の選手をないがしろにする風潮は絶対あってはならないと思います。
ひねくれ者の私としても決して手綱を緩めてはならない、改めてそう誓いました(笑)。
Commented on 2010/03/28 Sunday 05:18:02
by 銀玉 | コメント編集
自演乙もとりあえず足場は固めたわけで、次戦に向けて打たれないスタイル作りも考えてほしいところです。もちろん、打倒佐藤も……。
選手に身を削るファイトを期待するなら、我々ファンはそれを消費していることを常に自覚すべきと思いますね。安直な打ち合い礼賛には危機感を覚えます。
Responsed on 2010/03/28 Sunday 22:35:19
by ルシフ@管理者
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