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                                          堕天使のコロッセオ

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K-1WGP 過去ログその12

過去ログ
2005年ワールドグランプリシリーズ中間報告

各地で着々と消化される予選トーナメント。現時点での開幕戦進出決定選手は、

レミー・ボンヤスキー……(昨年王者)
武蔵……(昨年準優勝)
フランソワ・ボタ……(昨年ベスト4)
ガオグライ・ゲーンノラシン……(昨年ベスト4)
アーネスト・ホースト……(昨年ベスト8)
レイ・セフォー……(昨年ベスト8)
ピーター・アーツ……(昨年ベスト8)
マイティ・モー……(昨年ベスト8)
チェ・ホンマン……(アジア予選優勝)
グラウベ・フェイトーザ……(アメリカ予選優勝)
セーム・シュルト……(ヨーロッパ予選優勝)
?……(日本予選優勝)
?……(インターコンチネンタル予選優勝)
?……(世界最終予選優勝)
ジェロム・レ・バンナ……(主催者推薦)
?……(主催者推薦)

12人が決定済み。
なんというか、こうやって一人また一人と役者が揃っていく感じが、毎年楽しいのである。

こうして見ると完全な新顔はホンマンだけで、後はお馴染みと言えるかも。ジャパンはともかく、後の二つのトーナメントでは新星誕生に期待がかかる。
インターコンチネンタルと最終予選では、今までエントリーされていない地区予選優勝者と、ここまでの予選から敗者復活組が登場し、さらに熾烈な戦いになることは必至である。
出て来そうな選手をざっと希望も含めて上げてみると……

クリスチャン・ヌカヌカ(フランス予選優勝)
アレクサンダー・ウスティノフ(イタリア予選優勝)
ビヨン・ブレギー(スカンジナビア大会優勝)
ゲーリー・グッドリッジ(ラスベガス大会準優勝)
マイケル・マクドナルド(ラスベガス大会負傷欠場)
ナオフォール・アイアンレッグ(パリ大会準優勝)
シリル・アビディ(パリ大会推薦枠決定戦敗退)

ここまではシステム的になんとなく出て来そう。
あとは適当に予想。

アレクセイ・イグナショフ(今年は厳しいか?)
マイク・ベルナルド(まあ予選出場権ぐらいはあげてもいいかも)
ヤン・ザ・ジャイアント・ノルキヤ(珍しく出番のない大巨人)
ピーター・グラハム(オセアニア代表)

これでもまだあと五人も出られる。完全な趣味でマーティン・ホルム。噂のニューヒーロー、バドル・ハリ。懐かしのロイド・ヴァン・ダム。出戻りステファン・レコ。ここらへんがもしも登場すれば、Kー1ファンは狂喜乱舞。昨年の最終予選を盛り上げたブレック・ウォリスも出て欲しい。と言いつつも、何人かは変な選手も混じりそうだが……。


2005/5/27Kー1パリ大会 試合結果

フ〜〜〜〜〜〜〜。
残念な結果に(?)終わったパリ大会であったが、感想など。

第1試合 一回戦Aブロック(1) 3分3R(延長1R)
アレクセイ・イグナショフ(ベラルーシ/チヌックジム)
内田ノボル(日本/新日本キックボクシング協会・ビクトリージム)

とりあえず身体は絞れている感じのイグナショフだったが、明らかに最初からおかしい。タイミングを取るための軽い動きのみで、まったく蹴りを出さない。逆に内田は細かくローキックを当てていく。本来の距離感なら、あれほどローをもらうはずもない。フック、ストレートなど、打ち方が変わった感じで速かったが、蹴り無しで下に振れない状態では当たらない。
最終ラウンド、失速はしていたが勝負は諦めず、最後は傷めた脚で蹴りも出してみせた。ローさえ出さなかったのだから、よほど状態は悪かったのだろう。
判定負けは残念だが、試合終了後に一応手を上げて見せたところに、天才のプライドを感じた。結果は明らかだったが、それでも勝利に執着してみせたところに、今後の希望を感じさせた。今までイグナショフに足りなかったものだと思う。これで今年は三連敗となったが、この屈辱をバネに、必ず這い上がってくるのを信じている。
誇りというのは、飼い馴らすのが難しい生き物だ。本当の誇りは、幾度地べたを這おうが泥に塗れようが、何度でも再び飛び立とうとする。息の根が止まるまで鎖を引きちぎろうとする。イグナショフ自身が諦めてしまおうとしても、天才のプライドは決して歩みを止める事を許すまい。
膝を手術し、ラスベガス最終予選へのエントリーも話だけはある。いつでもいい。彼自身が「いい」と思った時に、また戻って来てくれたらいい。日本にいる同い年の一ファンは、その日を待っている。また大阪でその姿を観られる日を、いつまでも待っている。

第2試合 一回戦Aブロック(2) 3分3R(延長1R)
アジス・カトゥー(ベルギー/リール・チーム)
ナオフォール・アイアンレッグ

サミール・べナゾーズと言えば、かつてヨーロッパ戦線においてステファン・レコと覇を競った実力者。その実弟が、ハリッド・ディ・ファウストに代わって予選にエントリー。昨年の名古屋大会においてノルキヤ戦を予定されるも欠場していた。まったく未知の選手だったが、始まってみると……。アジズ・カトゥーにパンチのラッシュをかけさせず、ハイキック二発で粉砕!
なんじゃこりゃ! 強い! 実力者カトゥーが何もさせてもらえないとは全くの予想外。

第3試合 一回戦Bブロック(1) 3分3R(延長1R)
セーム・シュルト(オランダ/ゴールデン・グローリー)
ピーター・ボンドラチェック(チェコ/バカルディー)

煽りVTRで、ボンドラチェックが顔面のディフェンスを強化している様がチラリと映った。なんだ、玉砕戦法ばかりかと思っていたが、ちゃんと自分の弱点がわかっていたのか。だが、試合開始早々、いきなりいつもの玉砕戦法で、ひたすらにシュルトの顔面を狙い続ける! 無謀に見えて、巨神兵を倒すにはこれしかない。顔面に何発か受けたシュルトは押し込まれて後退する。いいぞ、ボンドラチェック! だが、2ラウンド開始早々ボディに蹴りを受けたボンドラは一気に失速。富平戦でも膝をもらって失速していただけに、もう一つの弱点を露呈してしまった……って弱点だらけやがな! あの物凄い筋肉のボディは見かけ倒しなのか? 動きの止まったボンドラに爆撃を加え、シュルトが初戦突破。

第4試合 一回戦Bブロック(2) 3分3R(延長1R)
ノブ・ハヤシ(日本/ドージョー・チャクリキ・ジャパン)
フレディ・ケマヨ(フランス/ファウコンジム)

黒いアゲハの異名を取るケマヨ、始まった瞬間にデューイー・クーパーを思い出した、軽やかなステップと変則的な動き。トリッキーなスタイルとパンチのラッシュに、ノブは一瞬でめった打ち! 見せ場も作れず2ノックダウンを奪われた! 内田の頑張りがあった後だけに、不甲斐なさが際立った。ケマヨが強かったのか?

第5試合 準決勝(1) 3分3R(延長1R)
内田ノボル(日本/新日本キックボクシング協会・ビクトリージム)
ナオフォール・アイアンレッグ

ローを始めとする多彩な蹴りを自在に打ち分け、終始手数で内田をリードしていくナオフォール。スタイルが似ているためにハイはカバーされるが、切れの違いは歴然。イグナショフもこの動きが出来ていればなあ。
しかしナオフォールは強い! ノーマークに救われた面もあろうが、まだこんな選手がいるとは。

第6試合 準決勝(2) 3分3R(延長1R)
セーム・シュルト(オランダ/ゴールデン・グローリー)
フレディ・ケマヨ(フランス/ファウコンジム)

さすがのテクニシャンも巨神兵の前にはスタイルを発揮出来ず、2ラウンドからボンドラ戦法へスイッチ! そしてまたもパンチをもらい後退するシュルト! 一瞬巨人狩りへの期待が高まるも、シュルトの高々度からの攻撃が直撃! シュルトは掴みが多くレッドカードをもらったり、豪快さに欠ける闘いながら連続KO勝利。
しかしケマヨは蹴りといいパンチといい、切れがあっていい選手だ。2ラウンドに見せた空中蹴りは一瞥で子安キックを過去のものに変えた。

第9試合 決勝 3分3R(延長2R)

セーム・シュルト(オランダ/ゴールデン・グローリー)
ナオフォール・アイアンレッグ

一ラウンドを互角に闘うも、2ラウンド、またもシュルトの爆撃が……! 三試合、どの選手も一度は優勢に立つのだが、最後はシュルトのリーチとパワー、圧力……要は体格差に屈した。身長差がなければ、もう少しいいパンチを当てる事も可能だろうが……。イグナショフを除くと、それが可能なのはもはや新星バドル・ハリぐらいしかいないのでは(彼も195センチあるらしい)?
今年のグランプリ戦線はシュルトを止める事が一つのテーマになるかもしれない。

◆ ワンマッチ
第8試合 スーパーファイト 3分5R
ジェロム・レ・バンナ(フランス/レ・バンナ・エクストリーム・チーム)
シリル・アビディ(フランス/ブリゾンジム)

バンナ圧勝かと思われた試合だったが、アビディのモチベーションがすごい。2000年にセフォー、アーツの猛攻を凌いだクネクネディフェンスを、本当に久しぶりに見た。あれだけ上体が柔軟に動いたら、そうそう捉え切れない。スタミナの切れたバンナは要所でダウンを奪うも、なかなか決め切れない。最後はレフェリーがストップを欠けたが、あれ以前に止める事も考えられただろうし、凄絶ながらすっきりした内容ではなかった。
やはりバンナは攻撃力が落ちているが、ひさびさに5ラウンドの試合が見られて、そのあたりは堪能した。

第7試合 スーパーファイト 3分5R
角田信朗(日本/正道会館)
マーブリック(ドイツ/シャークタンクジム)

スタントマンは動きバラバラ、ガードガラガラ。アンダーカードならいい試合なのだが。角田には、もっと適当な相手はいないのかな。

パリルールの制限の中、好試合が続き面白かった。初登場の選手の活躍にも驚かされたし、ボンドラチェックも良くなっていた。ヨーロッパの選手には、まだ見ぬ実力者も多いし、過酷な環境の中で意外な進化を遂げてくる選手もいる。もっとチャンスをあげてほしいものだ。今後のインターコンチネンタルと最終予選に期待。


2005/5/27Kー1パリ大会全カード スーパーファイトに異変? 5ラウンド制について考える。

あと9日と迫った欧州予選。スーパーファイトを含めた全カードが揃った。

◆ ヨーロッパGP
リザーブファイト 3分3R
ピーター・マイストロビッチ(スイス/ドゥランテス・ボックスジム)
グレゴリー・トニー(フランス/ボクシングクラブ・トール)

第1試合 一回戦Aブロック(1) 3分3R(延長1R)
アレクセイ・イグナショフ(ベラルーシ/チヌックジム)
内田ノボル(日本/新日本キックボクシング協会・ビクトリージム)

第2試合 一回戦Aブロック(2) 3分3R(延長1R)
アジス・カトゥー(ベルギー/リール・チーム)
ハリッド・“ディ・ファウスト”(ドイツ/ゴールデン・グローリー)

第3試合 一回戦Bブロック(1) 3分3R(延長1R)
セーム・シュルト(オランダ/ゴールデン・グローリー)
ピーター・ボンドラチェック(チェコ/バカルディー)

第4試合 一回戦Bブロック(2) 3分3R(延長1R)
ノブ・ハヤシ(日本/ドージョー・チャクリキ・ジャパン)
フレディ・ケマヨ(フランス/ファウコンジム)

第5試合 準決勝(1) 3分3R(延長1R)
第6試合 準決勝(2) 3分3R(延長1R)
第9試合 決勝 3分3R(延長2R)

◆ ワンマッチ
第8試合 スーパーファイト 3分5R
ジェロム・レ・バンナ(フランス/レ・バンナ・エクストリーム・チーム)
シリル・アビディ(フランス/ブリゾンジム)

第7試合 スーパーファイト 3分5R
角田信朗(日本/正道会館)
マーブリック(ドイツ/シャークタンクジム)

オープニングファイト 3分3R
サミール・ベルバーチ(フランス/レ・バンナ・エクストリーム・チーム)
カリム・マーリ(フランス/ファウコンジム)

ここ二年ほどのKー1において、ファンから幾つかの問題点を糾弾する声が噴出した。判定問題、モンスター路線、マネジメントやブッキング能力の低下など……。それらと並ぶ大きな不満点の一つとして、ワンマッチ3ラウンド制が挙げられていた。


主催者側は「積極的な攻防を促すため」という理由を掲げ、以前の5ラウンドから3ラウンドに変更した。だが、その裏には相撲やボクシング、総合格闘技など、スタミナの心配される、あるいはローキックのダメージの蓄積に耐え切れない競技出身の選手をプロテクトする意味が多分にあったはずだ。加えて、視聴率依存の体質によるテレビ中継の編集上の都合。一興行の試合数を増やし、スター選手を揃えるため。

しかしながら、この3ラウンド制が主催者の期待通りの効果を上げたとは考えにくい。2004年の名古屋大会の折、谷川Pが「ボクサーや総合出身の選手にも有利。いいルールだと思う」と発言していたが、これがまず疑問だ。
発言の主旨として呈示されていた試合展開を整理して見よう。
ホーストに代表される正統派キックボクサーは、本来ボクサーや総合の選手に対しては長期戦でローキックを効かせていけばいいはずだった。だが、5ラウンドなら充分な効果を発揮するその戦法も、3ラウンドでは倒し切れなくなってくる。よって、ディフェンシブになりがちなキックボクサーも、短期決戦を狙って勝負を賭けてくるパンチの強い他競技系選手に対して、積極的に打ち合わねば勝利は覚束ない。パンチの攻防を重視するKー1においては、判定で押し切られる可能性が高くなる。
……が、実際こういった試合展開で他競技系選手が勝利した事があっただろうか?

フランソワ・ボタがその好例だろう。積極的に前に出てパンチでの攻防を挑んだが、アビディ戦以降、全て一度のダウンによる判定での逃げ切りを許している。キックボクサーは亀になって単調になりがちなラッシュを防ぎつつ、ローキックを当て時折カウンターでパンチや必倒のハイキックを狙う、そのスタイルで我慢をし通した。間合いを支配し切れないボタは絶対的に自信のあるはずのパンチでダウンを喫し、逆転のチャンスをものにしきれなかった。
序盤に1ダウン取ってしまえば、きっちりガードを固めれば逃げ切れるのである。リスクを負って打ち合う必要などどこにもない。これがもしも5ラウンド制ならば、アジズ・カトゥー戦、藤本戦、ボタは再度のダウンを喫しない限り、判定での再逆転もあり得ただろう。
前述の名古屋大会でボタはボンヤスキーに敗れ、レイ・マーサーも武蔵に1ダウン取られる判定負けという、同じ展開で敗れた。だが、逃げ切り云々以前に、アーサー・ウィリアムスはたった1ラウンドでイグナショフのローキックに沈められ、グッドリッジはアーツの猛攻撃にねじ伏せられた。そして、曙はパンチの攻防でさえも遅れを取り、やすやすと逃げ切りを許している。3ラウンド制がこれらのプロテクトに一役買っているとはどうにも思えない。逆に、それがローキックによるものであろうとKOは減っているはずだ。
3ラウンド制とは、実はキックボクサーが判定勝ちしやすいルールなのである。

なんでこんなルールが定着したかというと、やはり未知数の巨漢ボブ・サップ相手に真っ向から打ち合ったホースト先生の底なしの意地が、ファンを沸かせ過ぎたのが原因だろう。主催者があれを再現しようとして夢を見たくなったのは、やむをえない事なのかもしれない。あれは面白すぎた。だが、みんながみんなホーストのようにプライドむき出しで戦うわけではない。勝てばいいと考える選手、あるいは目先の一勝を挙げねば今後の見通しがない選手……KO覚悟で打ち合えと言われても、ルールが逃げ切り上等ならばそれを利用するのは当然だ。

さて、なぜこんなことを長々と書いたかというと、今大会のスーパーファイトに注目してもらいたい。なぜか突如5ラウンド制が復活しているのである。次の広島大会のスーパーファイトは3ラウンド制のままなので、今大会のみの改変なのかもしれない。
正直、打ち合い必至のバンナ対アビディや、お互い3ラウンドもつかも未知数な角田対マーブリック、あまり5ラウンドである意味はないようにも思う。今大会はテレビが当日放送ではないため、編集時間にも余裕があるし、そういったことを考えての措置かもしれない。しかし、せっかくファン熱望の5ラウンド制が一時的なものかもしれないとしても復活したのだ。大いに楽しみたい。

最後に、3ラウンド制・5ラウンド制に関して、私的意見をまとめてみる。
トーナメントに関しては、今まで通り3ラウンドでいいだろう。ワンマッチに関しては、ある程度、選手に合わせて混在させてもいいのではないだろうか? ボクシングならば、レベルが上がるに応じてラウンド数は増えて行く。そこまで厳密にしなくとも、マッチメイクからオファーの時点で、ラウンド数も合わせて打診してみるのはどうか。デビューから日の浅い選手は3ラウンド、ベテランは5ラウンドと行った具合に試合を組む。キャリアの長い選手と他競技の大物の試合を組む場合なども、両ラウンド数を両者に打診して調整する。
一律にラウンド数を5ラウンドにしてしまうのには、少し疑問がある。曙VSサップなど3ラウンドで充分だし、2003年のフィリオVSベルナルドなど、5ラウンド見るのが苦痛な試合もある。もちろん逆にいつまでも見ていたい試合もあるし、完全決着のためには3ラウンドでは足りない。そのあたり、主催者側がちゃんと見極めをしてブッキングしていけばいい。もちろん、ここの見極めを誤ると、ブーイングが起きる。ラウンド数に関しては双方の選手の意見をある程度露出させるべきだろう。

例「バンナは、「3ラウンドもいらない、一分で充分だ」と言ってましてね〜」

ただし、ワンマッチの頂点であるベスト16の揃うグランプリ開幕戦は、全て5ラウンド制にする。そうすれば、5ラウンド戦うスタミナのない選手はここで淘汰される、あるいは勝つにしてもKOで決めるだけの力を持っている事が証明される。余計な試合を排して8試合にまとめれば、テレビ放送にも差し支えるまい。どうせ3ラウンド制でも何試合かはダイジェストになるのだから。

原点回帰を掲げた今年の Kー1。パリでのワンマッチ5ラウンドもまた改善への一歩であることを、願ってやまないのである。

長文にお付き合いいただきありがとうございます。


2005/6/14Kー1広島大会 カード発表

今年からフジテレビに吸収されたジャパングランプリの、トーナメント組み合わせが決定した。

http://www.boutreview.com/data/news05/050614k1wgp.html

(Aブロック1) 天田ヒロミ vs. 富平辰文
(Aブロック2) 藤本祐介 vs. ノブ・ハヤシ
(Bブロック1) ボブ・サップ vs. 中尾芳広
(Bブロック2) 中迫剛 vs. 堀啓

子安慎悟が外れ、中尾が代わりに参戦し、ボブ・サップとの激突となる。なんだかんだ言ってサップは知名度の高い選手。中尾もKO勝ちでもすれば、一気に地位向上となるだろう。が、やはり総合の選手のいきなりの参戦には疑問符がつく。まして中尾はストライカーでもなんでもない。角田の相手でもしているのが相応ではないか。
Bブロックに勢いのない中迫、総合の中尾、ルーキー堀が固められているあたり、サップをプロテクトするためと見て間違いあるまい。逆にAブロックは実力伯仲、潰し合いになりそうだ。

スーパーファイトからは、放送時間との兼ね合いで武蔵が外れた。最も平然と武蔵VSホンマンを組んでくる可能性はあるが……。そして角田の相手は要求通りドン・フライなのか?
ラスベガスはおろか、パリに比べても見劣りする大会になってきた。
なんとか盛り上がりを期待したいものだが……。


2005/5/27Kー1パリ大会 カード発表。あるいはイグナショフの2005年はその2

ついに来たぞ、待ちに待ったパリ大会。オレの最も応援する格闘家である、アレクセイ・イグナショフ復活の日が。
と、そうは言ったものの状況は限り無く悪い。空前絶後の悪さ。イグナショフは春にビヨン・ブレギー戦で膝を痛めTKO負け、そして4月30日のニュージーランド大会でも、釣りやって遊んでたのが災いしたか、スプリット・デシジョンながらピーター・グラハムに判定負け。全然手を出さない超消極的ファイトだったらしい。グラハムも悪い選手ではないし、地元判定もあるだろう。が、グラハムは現王者ボンヤスキーが3分で沈め、ホーストに「楽な相手だった」(口撃の意味もあるだろうが)と言わせた選手。こんなところで足踏みは痛すぎる。

しかしながら、今回の予選を突破せねば開幕戦、オレの待つ大阪ドームにイグナショフは来ないのである。ここはなんとか勝ってもらいたい。

http://www.boutreview.com/data/news05/050527k1wgp.html

(Aブロック1) アレクセイ・イグナショフ vs. 内田ノボル
(Aブロック2) アジス・カトゥー vs. ハリッド・“ディ・ファウスト”
(Bブロック1) セーム・シュルト vs. ピーター・ボンドラチェック
(Bブロック2) ノブ・ハヤシ vs. フレディ・ケマヨ

はっきり言って、コンディションとモチベーションさえ万全なら、障害にさえならないトーナメントである。ベスト16級の選手はシュルトだけ。それも昨年五月に秒殺で叩き伏せている。おあつらえ向きのメンバーだ。
だが、このところの絶不調は、2002年以上のスランプ。卒論のせいでモチベーションがないのか、昨年のガオグライ戦の負けのショックが尾を引いているのか、太っている上にやる気が感じられない。
仕方ない、彼は哲学者なのだ。「日は沈み、昇ります。そしてまた必ず朝は来ます」などと言ってる人間が、目先の勝ちにあくせくするはずがない。
……このまま終わってしまうのではないか。欠場、引退、やっぱり学者になります、そんな心配さえしてしまう。
取りあえずあと三週間。当日の体重に注目だ。112キロ以下になっていればまだ期待が持てる。が、それ以上だと……。

スーパーファイトで、アビディVSバンナが決定した。ベスト16同士、おそらくこれは開幕戦への推薦枠を決める試合になるだろう。普通に考えれば、バンナに分があると思われるが、決着はいかに?


2005/4/30ラスベガス大会 試合結果

さて、本日も地上波で鑑賞。
こ、今回は外れまくったなあ。
まさかこんな結果になるとは……。
ひいきの選手が活躍できなくて残念ですが、以下は感想。

<スーパーファイト K−1ルール/3分3R延長2R>
レミー・ボンヤスキー(オランダ)
マイティ・モー(米国)

序盤からこつこつとハイキックを当てるレミー……ん? ハイキック?
やや一発狙いか。対するモーはかなり体重を絞ったらしく、動きの切れがいい。
一ラウンド、二ラウンド、ボンヤスキーが着実に攻撃を当てポイントを取る。
が、第三ラウンド、膝を出したところにモーの右が直撃!
怖れていたことが起こってしまった。
このダウンのポイントで、モーが判定勝利。
レミーのハイキックはカバーされていたし、パンチのカウンターを怖れたのかローキックをほとんど出さなかったのが印象的。もう少しガードを下げさせないとクリーンヒットは覚束ないのではないか。

<スーパーファイト K−1ルール/3分3R延長2R>
武蔵(日本)
リック・ルーファス(米国)

体格でも勝る武蔵が、プレッシャーを掛けていく。ルーファスはサイドキックで距離を取るが、どうも逃げ腰な感じ。武蔵は前に出るのだが、手数はそれほど出さず.ベガスの判定でスプリットデシジョンの勝利。
ローは完全に効いていたが、やはりもう少し攻めてほしいものだ。
倒すかもという期待感も出ずじまいだった。

<USA GPトーナメント1回戦 第1試合>
中迫剛(日本)
マーク・セルビー(米国)

セルビーは手数を出すのだが、一発一発が軽く、とても倒せるような威力を感じない。演武の選手なんじゃないの? それに対して中迫が重いローキックを当てて行くが、いかにも回数が足りず、倒すには到らず。時折ラッシュを掛けたセルビーがあっさりと判定勝利。
しかし中迫のしょうもなさは、本当に深刻。彼はマクドに沈められた方が、まだしも幸せだったかもしれない。セルビーのフェイントにいちいちピクッピクッと反応するのも悲しい。

<USA GPトーナメント1回戦 第2試合>
ショーン・オヘア(米国)
ゲーリー・グッドリッジ(トリニダードトバコ)

ワンツーからミドルキックと、一瞬だけキックボクサーっぽい動きをしたオヘア。が、お?と思った直後、すぐに単調な打ちっぱなし連打になってしまう。リズムを読んだグッドリッジのパンチが直撃!
うーん、くだらんなあ。低レベルな選手を混ぜたらダメよん。

<USA GPトーナメント1回戦 第3試合>
グラウベ・フェイトーザ(ブラジル)
デューウィー・クーパー(米国)

後から振り返るに、やっぱりクーパーは強かった……! グラウベはがっちり顔面のガードを固め、強烈な蹴りで攻める。クーパーは失速しながらも直撃は外して見せる。パンチラッシュを受け切って、蹴りでダメージを蓄積させたグラウベ判定勝ち。
うーむ、想像以上にグラウベの蹴りが重い。だが、KOされなかったクーパーのテクニックも見事なものだ。

<USA GPトーナメント1回戦 第4試合>
藤本祐介(日本)
カーター・ウィリアムズ(米国)

膝顔面直撃で、鼻を負傷した藤本戦闘不能。首相撲からの反則の膝だったため、ノーコンテストに。無事なカーターが準決勝進出。
藤本は一発いいパンチを入れていただけに、惜しかった。

<USA GPトーナメント準決勝 第1試合>
スコット・ライティ
ゲーリー・グッドリッジ

セルビーが負傷のため消え、代わりにリザーバーの……またこいつかよ! スコット・ライティ登場。ゲーリーの猛ラッシュを凌ぎ、必死の反撃。これはなかなかハラハラした。が、すでに脚にダメージがあったらしく、ゲーリーのローキック直撃でKOとなった。
これでゲーリーは二連続一ラウンドKO。

<USA GPトーナメント準決勝 第2試合>
グラウベ・フェイトーザ
カーター・ウィリアムズ

うーむ、こういう中堅同士のカードって面白いよね。
グラウベの顔面のガードをきっちり固めてローを返すスタイルは、パンチ主体のアメリカの選手には相性がいい感じ。パンチを凌いでローの繰り返しで、カーターは物凄い勢いでダメージが溜まって行く。威力がなければ手数で押し切れるんだろうが、ローが鋭すぎ。そして、防戦一方になったところでブラジリアンキック直撃!
うーん、カーターはまんまとリズムにはめられたか。インファイトでこじ開け切れず、一度ダウンを取られた後はめった打ち。こんなに一方的な結果になるとは思わなかった。
カーターは今までの敗戦は一発に泣いたイメージがありましたが、イグナショフ戦以上に完敗。再浮上出来るのか?

<USA GPトーナメント決勝>
ゲーリー・グッドリッジ
グラウベ・フェイトーザ

試合開始直後、グラウベが軽くグローブを合わせに行き、これでグッドリッジは出ばなを挫かれたか。グラウベがコンビネーションで波状攻撃を開始すると、グッドリッジは滅多打ちに! パンチを返すもすでに力が入っていない。
またもブラジリアンキック直撃で、グラウベ圧勝!
グラウベが予選トーナメントを初制覇し、ついに怪物が正々堂々開幕戦のチケットをもぎ取った。正直、ここまで強いとは思わなかった。顔面のガードをきっちりと固め、強烈なローで動きを止めて距離をキープし、前蹴りミドルをフェイントにしてのハイキック。これは見えんわ。
開幕戦はガオグライ戦とか面白そう。あとは上がってくるならイグナショフとか。


2005/6/14広島大会 出場選手発表!

今年からフジテレビ系列での放送となったジャパングランプリが、ついに開催の運びとなった。

http://sportsnavi.yahoo.co.jp/fight/k1/column/200504/at00004519.html

開幕戦の切符を賭けたトーナメントの参加選手は、昨年と同じ六人の日本人選手に加え、故障で欠場していた藤本と、低迷しているボブ・サップ。
テレビ放送的には「ストップ・ザ・ビースト」、本来のテーマとしては「天田の連覇阻止」ということになるだろうか。とにかく、このメンバーならば実力は伯仲していることは、過去数回のジャパン大会を見ても明白。誰が優勝してもおかしくない。

そして、この時期の参戦選手発表は、充分な準備期間を取れると言う意味でも評価出来る。ラスベガスに出場する藤本、中迫はともかく、他の選手は万全の調整で来て欲しい。
マンネリと言われ続けたジャパンだが、選手個々の能力はそう低いわけではない。天田、富平、ノブ、藤本は少しずつではあるが実力を上げているし、堀もまだ若い。
ボタ(藤本)、ベルナルド(富平)、ボンドラチェック(富平)などが苦杯を嘗めていることもある。それなりのレベルの戦いが期待できるはずだ。

が、正直、昨年堀に完敗した子安や、一回戦負けの続く中迫などは、そろそろ参戦に疑問符が付く。グレート草津や内田ノボルを交えた査定マッチなども必要ではないか。中迫は、ベガスでマクドナルドに惨敗するようなら、参戦資格を剥奪してもいいくらいだろう。
日本予選を、ヨーロッパ、アメリカなどと同列に扱う以上、レベルを上げる努力はすべきだ。一時期参戦が噂された猪木事務所のLYOTO、ビッグマウスの柴田、パンクラスの郷野、野地、復帰を目指すニコラス・ペタスなども、もし今後の参戦があるのなら何らかの査定は必要だろう。少なくとも、現在の参加選手と対当に戦えることを証明する場が欲しい。
小規模興行で4人制のワンデイトーナメントを開催すれば、面白いと思う。『TITANS』の間借りや、谷川・角田クラスの関わらない下部組織のような物を作っての後楽園クラスでの大会など、出来ないだろうか。
世界戦略が拡大すれば、韓国、中国、タイなどを交えてアジア戦線が激化することも考えられる。と言うより、理想としてはそうあるべきだ。それに対抗するためにも、日本人ヘビー級層を厚くすることは急務だろう。

少々、脱線した。今年はお馴染みのメンバーが揃ったが、年齢的にも厳しくなる選手は増えてくる。リアルファイトの原点はサバイバルだ。一歩抜け出そうとする闘志に期待したい。
サップに関しては、組み合わせ決定後にでも改めて。

スーパーファイトは、武蔵、ホンマン、角田の名が並んだ。
つまらない話になるが、バックについたのがフジテレビに変わったことで、予算的には拡大しているのだろうか。もしそうなら、武蔵にもそれなりの相手を用意してほしい。昨年ベスト8で、セフォーとボタの参戦はまだどの大会でも未定だ。ボタ戦などいいかもしれない。あと、試合が面白くなるとは思えないが、フィリオ戦なども組めるなら組んで見れば、ネームバリュー的に充分かと思う。昨年、ボンヤスキーに唯一勝ったフィリオなら、武蔵には絶好の相手のはずだ。

あれやこれやと、妄想は膨らむ。Kー1が面白くなる、楽しむ要素はまだまだあるはずなのだ。リニューアルしたジャパンに期待したい。


2005/04/14

上海大会、開催中止!

今年、Kー1は海外戦略の拡大を大きな目標に掲げた。
そして、その一環として中国進出を計画。7月の下旬に上海でWGP予選、インターコンチネンタルグランプリを開くこととなっていた。
だが、ここ最近の中国における反日感情の高まり、デモの過熱、情勢の緊迫により、上海での興行は中止の憂き目を見る事となった。

http://www.yomiuri.co.jp/hochi/battle/apr/o20050412_10.htm

大会自体は、ハワイないし国内に舞台を変え、予定通りに行われるという。
出場する選手に変化がなければ、どこでやったところで同じかもしれない。しかし、中国での初開催は、世界戦略において大きな意味があったはずだ。
昨年、今年と韓国で大会が開かれた。だが、アジアグランプリと銘打たれたその大会は、お世辞にもレベルが高いと言えるものではなかった。中国で大会が開かれ、Kー1人気が高まれば、日韓中と、アジアだけで三ヶ国から選手が出て来る事になる。それが底辺の拡大と選手層の底上げ、興行数の増加につながり、アジア全体のレベルを上げることにもつながったはずだ。平たい話、韓国、中国、日本各国の大会は地区予選とし、その中から強豪を集めてアジア大会を行い、真のアジア最強戦士が開幕戦に進む……やがてはそういう展開もあり得たはずだ。
最初の内は、やっぱり天田ヒロミが優勝してしまうかもしれないが、いずれは強豪も出てこよう。現在のジャパングランプリと韓国大会の優勝者が開幕戦に進む形は、ヨーロッパ方面と比べてレベルに格差があり、システムとして歪に過ぎる。かといって、地域性を考えると、アジアにヨーロッパの強豪を出場させればいいというものでもないはずだ。ならば、少々長い目で見ながらアジア全体のレベルを上げていくべきで、中国進出はその端緒となるべき布石であった。
延期ということで、非常に残念だが、ぜひとも来年は実現させて欲しい。

2005/04/06

2005/4/30ラスベガス大会 カード正式発表!

お、ようやくカードが発表になりましたね。
ま、すでに情報は仕入れてましたから、ほんとに発表を待ってるだけだったんですけど。
さーて、これでトーナメント予想が始められる。
って、ほとんど考えてたから、あとは書くだけ!

さ、一回戦はと……ん……?……あれ……え……?

……出場選手は同じだが、トーナメントの組み合わせが、変わっている……!

http://sportsnavi.yahoo.co.jp/fight/k1/headlines/20050406-00000021-spnavi-spo.html

ぐほあっ!
なんとなくこっちの方が面白そうな気もするが、予想は最初からやり直し!
これで予想が変わってくる人もいるんじゃないでしょうか?
これがトーナメントの醍醐味ですな。
Kー1はカード変更は多かったですが、トーナメントの組み合わせが変わるってのは珍しいですね。

スーパーファイトは……あれ? セフォーは? ……まあいいか、また後で追加されるかも知らんし。
武蔵はリック・ルーファスと対戦。悪い選手ではないが、年齢も年齢だしさすがに役不足か。

カード変更にはがっかりさせられることも多かったが、今回は改悪はされていない。
超期待には変わらず! 楽しみだなあ。


ラスベガス大会カード変更。

すでに発表されていたラスベガスのカードが変更になりました。

http://blog.livedoor.jp/bunbunmaru_k1/archives/17463862.html

マイティ・モーがトーナメントから外れ、カーター・ウィリアムスが参戦。
マーク・セルビー(誰)が消え、中迫剛が参戦。

でもって、マイティ・モーはスーパーファイトでレミー・ボンヤスキーと激突!

うーむ、この方がよほど面白そうではないか。
カーターと藤本のリベンジマッチ。
カーターとグッドリッジの殴り合い。
マイティ・モーがトーナメントに出る意義が感じられなかっただけに、カーター参戦は素直に嬉しい。
ただ、願わくばソウルでのダメージが残っていないことを……。

モーとボンヤスキーも、ようやくスーパーファイトらしい豪華なものが出て来て良かったという感じ。
ボンヤスキーも今や剛腕系の選手を苦にしないであろうだけに、真っ向勝負が期待出来る。
ただ、問題なのはどうしてこのカードが最初から組めないのかなあ、ということだな。
2005/03/29 20:24
(7) 0) |

2005/03/23

『Dynamite!! 2004』のDVD

ワールドグランプリシリーズのDVDはフジテレビだが、『K-1 MAX』と『Dynamite!!』のDVDはTBSから出ている。両者の決定的な違いとして、TBSの方はテレビ放送版とは違うワイドスクリーンビスタサイズなことが上げられる。
これはちょっと凄い。リングの隅から隅まで画面に収まり、臨場感が桁違い。ドキュメントとしてはフジの物の方が、演出など凝っていて面白いが、単純に試合を見るためのものとしては、このTBSの方が断然上だ。
このワイド画面で年末の魔裟斗VS山本KIDなどが見られてしまうのである。まさに感涙もの。中量級のスピーディな攻防を楽しむには最高の一本である。

他にも、魔裟斗とKIDのカード発表から試合後の表情までもれなく特典で収められており、ミーハーなファンは間違いなく買いだ。
2005/03/23 20:46


2005/03/21

2005/4/30ラスベガス大会 概要発表

韓国大会の興奮も、とっくに冷めたどころかそもそも最初から興奮しなかった今日この頃、皆さん、いかがお過ごしでしょうか?
まだまだ本決まりとは言えませんが、ラスベガス大会のカード発表。

http://sportsnavi.yahoo.co.jp/fight/k1/headlines/20050320-00000015-spnavi-spo.html

韓国大会に比べると、泣けて来るぐらいの豪華メンバーに見える。
昨年ベスト16のマクドナルド、グラウベ、グッドリッジがトーナメントに参戦、ベスト8ながら予選にエントリーして来たマイティ・モーに対する包囲網をしく。
でもって、ジャパンで「盛り上げ」という言葉をまだ知っている藤本も復帰戦。モーに勝ってるクーパーも出てくる。
まあ実力者はこんなもんで、あとはでかいだけで武蔵さんにもKOされた不名誉者ショーン・オヘアに……マーク・セルビーって……誰……?

ベスト16クラスをトーナメントに放り込んで、ふるいをかけるのには個人的には賛成。面子も豪華になるし、実力のない選手は淘汰される。選手の実力を見抜いて、ワンマッチで魅力を引き出して行くことが出来なくなっている現状、トーナメント中心で興業を組んで行くのは次善の作として、いいと思う。
しかし、グラウベはなんでアメリカ予選なのだろう? 7月のインターコンチネンタルに誰が出て来るのか、なんか不安になってきた。
カーター・ウィリアムスは今回はトーナメント参戦は見送りのようだが、7月に出ればいいんではないかと思う。アーツ戦のダメージを考慮して無理なマッチメイクを見送ったのなら、その興行側の配慮は賞賛したい。

しかし、トーナメント表を見ると、あまり面白いマッチメイクではない。パワー系がAブロック、テクニシャンがBブロックに別れ過ぎ。マクドVSモー、グッドリッジVSグラウベとかの方が面白そうだと思うのは、オレだけなのか……?

スーパーファイトはボンヤスキー、武蔵、セフォー、中迫、おまけにHEROS次第でサップ。
全然発表がない段階だからできる、お遊びマッチメイクごっこをしてみる。セフォーVSイーストマンの決着戦。どこからも名前が出て来ないベルナルドを引っ張りだして来て、ボンヤスキーか武蔵戦。で、中迫はサップか代役ノルキヤと。
2005/03/21 20:21


2005/03/19

2005/3/19韓国大会 試合結果

本日、地上波テレビで鑑賞。
さて、色々と予想してきたわけだが、ある意味当たり、ある意味外れ……。
色んな意味で予想通りになり、また予想を裏切られた。

総括としては、非常に面白くない大会だった。来年は、同じ韓国でもせめてもう少しレベルを上げて欲しい。
細かい結果は以下。


◆ アジアGP
第1試合 リザーブファイト 3分3R(延長1R)
富平辰文(日本/SQUARE)
カン・ミンキ(韓国/正進ジム)

富平がKO勝ちしたらしい。むろん、テレビでは流れていない。

第2試合 一回戦Aブロック(1) 3分3R(延長1R)
ガオグライ・ゲーンノラシン(タイ/伊原道場)
ジャン・チンジュン[張慶軍](中国/北京盛華武術ファイティングクラブ)

ガオグライ判定勝ち。ジャンは、まあ普通の選手だった。ガオグライのテクニックと、要所で飛び出るハイキック。決定的なダメージには至らずとも、あれだけ綺麗に決まれば判定には大きくアピールするし、相手も出られなくなる。予想通りの展開だったが、ガオグライの攻撃力の高さに関しても、再考させられた。

第3試合 一回戦Aブロック(2) 3分3R(延長1R)
イ・ミョンジュ(韓国/フリー)
堀 啓(日本/チーム・ドラゴン)

堀の判定勝ち。ハイキックが当たってKOと読んでいたが、イ・ミョンジュの打たれ強さを過小評価していた。オレが堀陣営のトレーナーだったら、かなりあせっていたに違いない。予想通りにハイキックは当たったのに、倒れてくれないのだから驚く。

第4試合 一回戦Bブロック(1) 3分3R(延長1R)
曙(日本/チーム・ヨコヅナ)
角田信朗(日本/正道会館)

曙判定勝ち。なんでガード下げるんだよ、角田! ロートルに期待したのが間違いだった。だが、たった二発のローキック、というより自重で崩壊した曙の膝。これで曙が当分試合に出て来ないことを祈る。

第5試合 一回戦Bブロック(2) 3分3R(延長1R)
チェ・ホンマン(韓国/フリー)
若翔洋(日本/TEAM PAON)

ホンマンKO勝ち。型も何もあったもんじゃないパンチでホンマン勝利。これは完全に予想通り。とりあえず、相手のデブはもう出すな。

第7試合 準決勝Aブロック 3分3R(延長1R)

ガオグライVS堀。ガオグライ判定勝ち。堀がコヒさんを仮想ガオグライにして練習した、というのには笑った。顔も微妙に似てないか。堀はまだまだ自分のペースで試合を組み立てられない。ここでもガオグライのテクニックが冴えまくり、見ごたえがあった。

第8試合 準決勝Bブロック 3分3R(延長1R)

ホンマンVS曙。ホンマンのTKO。開始早々のタオル投入でホンマン勝利だが、いいようにジャブもストレートも入っていた。続けていてもホンマンがKOで勝ったと思う。

第11試合 決勝 3分3R(最大延長2R)

ホンマンVSガオグライ。延長まで行ってホンマン判定勝利。ガオグライは、やはり少々スタミナを消耗していたか。ガオグライの攻撃はダメージを与えられていなかったろうが、ホンマンもまるで手は出ていなかった。この判定には疑問が残る。
単に印象だけ言うと、ガオグライはなまじ先の二戦、ダメージを与えて完勝したのが良くなかったのかもしれない。同じようにいい印象を奪えなかった決勝では、それが判定に響いたか?
なんにせよ、ホンマンがこれで開幕戦に進んでしまった。もう一戦挟むかもしれないが、次はきっちりとしたヘビー級戦士と当てて、試練を与えるべき。

◆ ワンマッチ
第10試合 スーパーファイト K-1ルール 3分3R(延長1R)
レミー・ボンヤスキー(オランダ/メジロジム)
レイ・マーサー(アメリカ/フィエットビル・ボクシングチーム)

いきなりダイジェストで始まったので、まさかボンヤスキーの負傷では……と最悪の予想が頭をよぎった。だが、結果はそれを遥かに下回った。
ハイキック一発軽く入っただけで、マーサー戦意喪失……。
だれだ、こんなゴミを連れてきたのは。二度と出すな。ボクシングの実績ではボタより上だかなんだか知らないが、こんなのをチャンプに当てたマッチメイカーは腹を斬れ。

第9試合 スーパーファイト K-1ルール 3分3R(延長1R)
ピーター・アーツ(オランダ/チーム・アーツ)
カーター・ウィリアムス(アメリカ/チーム・ブードゥーUSA)

延長まで行ったが、二ラウンド三ラウンドは地上波では割愛! クソッ!
ほぼ互角に競っていたが、カーターが延長でダウンを取られ、判定負け。右ストレートが当たったようにも見えたが、ゲスト解説の武蔵も何も言ってなかった。
ほとんどローキックの蹴り合いだったようで、カーターは最後までパンチの距離に入れずじまい。アーツがパンチを警戒した結果だろうが、やはりこういう展開は物足りない。
有無を言わせずねじ伏せる力も勢いも、お互いにない故か。リーチと体格で勝れば、2002年のイグナショフのように判定勝ちもあるのだろうが……。

第6試合 スーパーファイト K-1ルール 3分3R(延長1R)
セーム・シュルト(オランダ/ゴールデン・グローリー)
モンターニャ・シウバ(ブラジル/シッチ・マスター・ロニー

シュルトさん、一ラウンドでKO勝ち。万歳! 塩試合になるなんて予想して、すいませんでした。倒せる巨人、シュルトに完敗。祝、色物一人抹消。
2005/03/19 23:00


2005/03/07

2005/3/19韓国大会雑記その1

連敗街道まっしぐらの曙だが、今大会、ついに初白星をあげるのではないのかと言われている。
なにせ対戦相手は、当に引退した角田プロデューサー。体格差も圧倒的だ。

だが、先日のジャンクスポーツに出演した曙は、「勝ちたい」「身体を絞らなければ」と語りながら、大量の焼肉とビールをかっ喰らい、妻に悪態をついていたらしい。

一方の角田は、ナルシシズムの発露であろうとはいえ、体重を90キロ台まで上げ、
「テーマはアンチエイジング」
「50歳までやる」
「3分3ラウンド動き続け、曙の心を折る」
「(反対側のブロックの堀啓に)決勝で会おう」
と宣言。ほとんど誇大妄想だが、実現したら大したものだ。
競技をジャッジするプロデューサーが現役復帰することには大きな問題があると思うが、一選手同士として見ると、少なくとも角田は練習はしている。

あ〜マジで角田勝たねえかな。
2005/03/07 16:47


私とKー1

Kー1を見始めてから、早八年目。
昨年、一昨年はついに生観戦も果たし、ファンとしてもようやく年季が入ってきたように思う。
テレビ放映される興行数も増え、DVDで試合を観ることも増えた。
一ファンとして、何かを発信したいという思いを抑えられなくなり、今回のブログ設置となった。

近年のKー1は、いわゆるモンスター路線の失敗やトップファイターの移籍、誤審問題など、さまざまな欠陥が指摘されている。
が、長年のファンとしては、かつての興奮は取り戻せないにしても、ペナントレースをだらだらと追う野球ファンのような気持ちで、のんびり楽しんでいきたいと思う。
2005/03/07 16:22


 

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